読む鉄道、観る鉄道 (10) 『狙った恋の落とし方。』 - 中国で”北海道ブーム”起こした婚活映画
釧網本線の北浜駅は流氷が見える駅として知られる。
小さな無人駅で、駅舎が喫茶店として使われている。
この駅に2008年から中国人観光客が大勢訪れるようになった。
同駅に停車する「流氷ノロッコ号」に中国語ガイドを乗車させるほどだ。
そんな北海道観光ブームのきっかけとなった中国映画が『狙った恋の落とし方。
』(原題:非誠勿擾)。
婚活サイトで知り合った男女の物語だ。
アイデア商品のライセンスを売って大金を得た中年男のチェン(グォ・ヨウ)は、結婚を決意。
婚活サイトに登録して希望条件を書き連ねる。
起業家はダメ、飛び抜けた容姿は不要、外観は新しくても、心は古風で……。
そして最後に「非誠勿擾」と付け加える。
これは「本気で付き合える人だけ、冷やかしお断り」という意味で、本作品の原題でもある。
数人の女性から反応があり、チェンは見合いを続けたが、出会う相手は癖のある女性ばかり。
そんなとき、婚活など不要と思わせるほどの美人、シャオシャオ(スー・チー)がいた。
冷やかしだろうと席を立つチェン、だがシャオシャオはチェンを追いかけ飲みに誘う。
そしてお互いに辛い恋を打ち明け、飲み友達になる。