京阪特急の伝統「テレビカー」全廃迫る - 旧3000系特急車、2013年春に引退
京阪電気鉄道は5日、旧3000系特急車(現在は8000系30番台に改番)の引退を発表し、特設ウェブサイト「旧3000系特急車 -ラストランに向かって-」を開設した。
旧3000系特急車は1971年にデビュー。
車内冷房装置やカラーテレビ、世界初の一斉自動転換式クロスシートなど、当時の最先端のサービスを随所に導入した車両だった。
「テレビカー」の愛称とともに、長きにわたり京阪電車のイメージリーダーとして親しまれてきた。
後継の特急用車両8000系の登場後、1995年に大規模な更新工事を実施し、ダブルデッカー(2階建て車両)も導入して8000系と同等の車内設備に。
中之島線が開業した2008年、「コンフォートサルーン」3000系の登場で車両番号を譲り、現在は8000系30番台として、1編成(8両編成)が活躍を続けている。
京阪電気鉄道はこのほど発表した本年度の設備投資計画にて、8000系のリニューアルを引き続き進めることを発表しており、リニューアル後は車内に設置されたテレビも撤去される。
旧3000系特急車はこのリニューアルの対象外とされてきたが、来年春の引退が決まったことで、戦後から続いた京阪特急伝統の「テレビカー」