エアライン最前線 (2) ANAのソーシャル戦略
飛行機にはおもしろく、ときに画期的なサービスが登場する。
そんな航空会社の先端サービスと、それをはじめるにあたっての担当者のこだわりや隠されたエピソードを紹介する。
今回は、ボーイングの最新鋭機787型機を世界で最初に就航させると同時にソーシャルメディアや動画サイトなどITメディアでのファン獲得に成功している全日本空輸(以下、ANA)にスポットを当てる。
ボーイング787は燃費効率が同規模機(ボーイング767など)より約20%も改善され、機内の気圧と湿度も高くなり快適性が向上するなど画期的な進歩を遂げた旅客機だ。
昨年秋から就航しているが、テレビや新聞・雑誌といった従来メディアだけでなく、ソーシャルメディアや動画サイトでもかなり話題になっていた。
「787の就航は、お客様とのコミュニケーションを拡大するチャンスだと考えました。
海外ではANAの認知度が低いため、マスメディアを使ったプロモーションを大々的に行うにはリスクが高い。
国内ではSNSを使うことで今まで接点のないお客様との”つながり”が生まれる。
そう考えて、SNSの中からFacebookを選び、787のページを立ち上げました。
787が就航する10カ月前、2011年1月のことです。
ページを立ち上げた後は、記事を毎日アップしましたが、アクセスしてくるお客様の約半数は海外からでした。
現在60万人の『友達』がいますが、そのうちの約15万人は英語版の『Friends』です」(全日本空輸 業務プロセス改革室 イノベーション推進部 サービスイノベーションチーム リーダー 高柳直明氏)。
787のローンチカスタマー(最初に就航する航空会社)なので、特にインパクトのある取り組みだった。
787が日本に初飛来したときは「USTREAM」で生中継、またTwitterでの情報提供も行っているが、それらの使い分けはどのようにしているのだろうか。
「ANAのページは3年余り前からありましたが、787という具体的なアイテムのページの方がSNSには向いています。
Twitterはリアルタイムでの情報発信ツール。ですから、例えば運航情報をスピーディに流しました。
『ただいま着陸しました』『第●滑走路をタキシング中です』『いま、駐機場に到着しました』といった感じですね。
実際には違う表現をしましたが、これが航空機マニアに大受け。
見事にFacebookとの使い分けができました」。
次回は、外国人向けに行ったYoutubeでの「IS JAPAN COOL?」キャンペーンについて紹介する。
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