リスク選好(回避)時に上昇(下落)傾向にある高金利通貨や資源国通貨
高金利通貨や資源国通貨は、投資家心理が改善する局面で買われ、投資家心理が悪化する局面で売られるといった傾向がみられます。
実際、投資家のリスク許容度の上昇・低下を世界株式の上昇・下落に置き換えて、それぞれの局面ごとに通貨の動きを見てみると、その傾向を確認することができます。
ただし、動きの方向性は似ているものの、高金利通貨や資源国通貨が全く同じように動くわけではなく、例えば、投資家心理が改善する局面においては、経済成長が見込まれる、あるいは政治やインフレが安定している国々の通貨がより選好されているものとみられます。
今年の春以降、欧州債務問題の深刻化などを背景に、世界株式は下落していましたが、6月初旬を底に、緩やかながらも上昇基調に転じる動きとなっています。
そうした中、6月末のユーロ圏・欧州連合首脳会議で、ESM(金融安定メカニズム)を通じた銀行への直接資本注入や1,200億ユーロの成長・雇用協定を中心とする合意が決定したことなどを背景に、今後は投資家心理が改善していくとともに、高金利通貨や資源国通貨が買われる動きとなることが期待されます。
(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。