2012年7月10日 18:27
高齢の親の腰痛に対応できてない子どもが半数。寝たきりに繋がる腰痛に注意
7月5日、医薬品会社の日本イーライリリーによるプレスセミナー「骨折と家族介護の実態~母の痛みは、家族の痛み~」が行われた。
同セミナーに登壇した鳥取大学医学部保険学科の萩野浩教授は2012年6月9日~10日、高齢の母親をもつ娘4,700名対して「母親の健康と介護に関する意識調査」を実施。
高齢者が感じる腰痛は、骨がスカスカになる骨粗しょう症によって起きる骨折が原因である可能性もあるが、半数以上の娘が母親の腰痛に適切な対応ができていないことが判明した。
「まずみなさんに3つの質問をします。
平均的な50歳女性が死ぬまでに大腿骨近位部を骨折する可能性はどのくらいだと思いますか?また、一度骨折すると再度骨折する可能性はどのくらい高くなるでしょうか?そして、運動することで骨折は予防できるでしょうか?」。
萩野教授によるセミナーはこの質問から始まった。
寝たきりの原因になりやすい大腿骨近位部の骨折は、50歳女性で5人に1人。
過去に骨折している人はまったく骨折していない人に比べ、今後骨折する可能性は4~5倍にも高まり、医学論文では運動することで骨折を予防できるとは証明されていないという。