世界遺産の富山県五箇山相倉合掌り集落で幻想的なライトアップ
幻想的な風景を見に行ってはいかがだろうか。
五箇山には相倉(あいのくら)合掌造り集落と菅沼(すがぬま)合掌造り集落がある。
今回ライトアップされるのは相倉合掌造り集落で、ライトアップの期間は、7月19日から22日までの4日間、時間は日没から21時までの間だ。
五箇山の相倉合掌造り集落と菅沼合掌造り集落は岐阜県の白川郷とともに1995年に世界遺産に文化遺産として登録された。
合掌造りとよばれる茅葺の家屋は、五箇山と白川郷にしかない現存しない貴重な建物だ。
合掌造りは、雪深く厳しい自然環境に耐えられる強い造りのうえ、一つの建物の中に居住スペースと養蚕、和紙作りなどの生業スペースがあるなど非常に合理的。
人間の知恵が結集された建物といえるだろう。
現在、相倉合掌造り集落には民家や寺、小屋なども含めて23棟の合掌造りの建物が、菅沼合掌造り集落には9棟が残っている。
100年~200年前に建てられたものが多く、中には400年前に作られたというものもある。
いずれの集落も、合掌造りの建物だけでなく、田畑や石垣、雪持林とともに懐かしい景観を残しており、地域全体が世界文化遺産として登録された文化財保護区である。
五箇山は世界遺産であり国指定史跡でありながら、現在も地域住民が生活しているほか、合掌造りの家で民宿を営んでいるところもある。
そのため、地域住民や集落内で静に過ごしたい観光客のために、早朝や夕暮れの見学は許可されていない。
しかし、年に5回、五箇山の四季を楽しんでもらおうとライトアップが実施される。
現在行われている「夜涼みライトアップ」のほか、3月上旬のライトアップでは残雪の中に合掌造りが浮かび上がる。
5月中旬は水田に逆さに映し出される合掌造りを楽しむことができる。
9月中旬には刈り取った稲穂とともにライトアップされ、初雪が降る11月下旬は冬支度をした合掌造りが照らし出される。
この機会に、山あいを吹きぬける心地よい風を感じながら、ふるさとの原風景に癒やされてはいかがだろうか。
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