熊本県の県立美術館で戦国時代の英雄、加藤清正生誕450年記念展開催
熊本県立美術館、本館2階展示室で加藤清正生誕450年記念展が9月2日まで開催されている。
加藤清正は1562年に尾張で生まれ、羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)と縁戚関係であったため秀吉幕下となる。
その後、本能寺での織田信長の死後、秀吉が柴田勝家と対立するに及び、秀吉側の武将として活躍し、賤ヶ岳(しずがたけ)合戦では、賤ヶ岳七本槍の一人として名を上げた。
その後、佐々成政の後を継いで侍大将から一気に肥後19万5千石の領主となる。
新田の開発、治水、貿易などの事業を行い、戦で荒れ果てた肥後の国を豊かにし、領民から愛される領主だった。
もともと「隈本」と書かれていた地名を「熊本」としたのも加藤清正だ。
熊本県立美術館では、武芸に秀で、領民からも愛された加藤清正ゆかりの品が一堂に展示される。
中でも加藤清正のトレードマークとされる「片鎌槍」(東京国立博物館所蔵)は、戦で槍の片側が損傷したものをその後も愛用したという品だ。
また、清正が賤ヶ岳七本槍として活躍した「賤ヶ岳合戦図屏風」(大阪城天守閣所蔵)、「加藤清正坐像」(名古屋市秀吉清正記念館所蔵)を始めとする16世紀から近代に至る貴重な品々を見ることができる。