それぞれの地域には歴史に根ざした風土があり、言葉や習慣があります。
不動産における商習慣も地域によって全く異なります。
その最たるものが、住宅を借りる際に必要となる「敷金」と「礼金」。
金額の相場や有無、名称などが地域により違いがあります。
■「敷金」とは?
「敷金」とは、部屋を借りたあとに、家賃を滞納したときの補てん分や、退去時の修繕費用(原状回復)として、契約時に支払うお金です。
退去の際には、家賃の滞納や室内の状態に問題がなければ、返還されます。
平成19年の国土交通省の調査によると、金額は北海道や東北、関東では家賃の0.8カ月~2カ月分以内。
富山や愛知では2ヵ月超、京都、大阪、兵庫の関西圏や広島、愛媛、福岡では3ヵ月超と、沖縄県を除いて大まかに西高東低になっています。
過去、「敷金」の返還に際してトラブルが少なくなかったのですが、近年、国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」、東京都が「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」を作成したことにより、室内の修繕について、貸し手と借り主の負担割合が以前より明確になりました。
■「礼金」とは?
「礼金」とは、戦後の住宅不足のなかで大家さんに部屋を「貸してもらう」