世界企業TOYOTAに対する、愛知県民の想いとは?
どんな企業城下町でも、大なり小なりの経営エコシステムは存在する。
ましてや世界に冠たるトヨタとなればその規模はメガ級だ。
何たって一つの市が丸々「豊田市」。
もともとは挙母(ころも)市という名前だったのが、トヨタ自動車にあやかって1959年に市の名前を変えたんだからすごい。
まるで戦国大名の城下町のようだ。
トヨタ自動車の所在地は、豊田市トヨタ町1。
何度見ても、すごい住所だ。
そんなTOYOTAへの愛知県民の想いを紹介したい。
もう随分と昔のことになる。
僕のライター仲間が瀬戸内海のある島へ取材で行った時のこと。
名刺を差し出した相手に、そこに記載した住所と、運転してきた車をまじまじと見比べられ、冗談半分本気半分で、こう言われたという。
「あれ?愛知じゃ、“トヨタにあらずんば人にあらず”やないんですか?」。
愛知県民なのに彼の愛車は三菱車。
それが不思議に映ったのだろうか。
「いやいや、愛知県民はそこまで極端ではないですよ(笑)」と適当にあしらったがというが、確かに他県の人から見れば、愛知県民は全てトヨタの巨大組織の中で生かされているように思えるのかもしれない。