勉強嫌いでもイケる!ゲーム感覚で楽しむ英語教材とは? - アメフト井上友綱選手
中学生のころから、クオーターバックとしてNFLで活躍することを目標に、早稲田大学「BIG BEARS」、U19日本代表として活躍してきました。
今回は、世界を相手に闘うアメリカンフットボール選手として、英語にまつわるエピソードや独自の学習法、またロゼッタストーンでの学び方についてお話を伺いました。
―初めてNFLに挑戦され、渡米された時のお話を聞かせてください。
2009年に、初めてトライアウトのために渡米しました。
当時、英語が思うように喋れませんでした。
ただ、英語が思うように話せないということは、生活においてのみならずプレイヤーとしても大きな痛手。
クラブハウスにいても、ほかの選手やコーチの話していることがまったく理解できず、チームの輪に溶け込むのもやっと、という状態だったのです。
こんな失敗もしました。
チームに入って初日のミーティング終了後、宿舎に戻ろうと思ったら、車で20分以上ところにあると初めて知ったんです。
誰かの車に便乗するしかないけど、そんなに打ち解けてないし、誰になんて頼んだらいいのかもわからない……。
とはいえ、何とかしないと知らない土地で置いていかれるので、必死の形相で知っている単語を集めて、周りの選手に話しかけました。
どんな単語を使ったのかは忘れてしまいましたが、怖くてドキドキしたのを覚えています。
翌日、「これじゃいけない」と日本から英文法や熟語のテキストを取り寄せました。
でも、もともとの勉強嫌いの性格だったせいか、テキストを使っての勉強は2週間も続きません。
このころ、ロゼッタストーンに出会っていればどんなに救われたかと、今でも思いますよ(笑)。
その後、チームにも徐々に馴染み始めました。
チームのメンバーとは半年以上共にいるので、プレイ中の英語などは、先発したクオーターバック(以下QB)のアメリカ人選手をじっくり観察し、どういう英語を使っているのか、とにかくまねをして覚えました。
ただ、ヒアリング力はつくのですが、応用がきかなくなるので、しばらく耳が慣れてきたら、わかりにくい単語や言い回しは、積極的に質問をするようにしました。やり方としては、自分が理解していないことを伝え、しつこいぐらいに何度も話してもらいました。
また、チームメイト同士の何気ない会話もノートにメモするようにして、独自のスラングにも慣れていきました。
おかげで英語力もつき、仲間にも溶け込め、NFLの魅力や厳しさを実感することができました。
―QBというポジションは、英語が特に大事と聞きましたが……私が希望するQBというポジションは、チームの司令塔であり、コーチとプレイヤーとの橋渡し役です。
ほかのポジションのプレイヤーを気遣い、コミュニケーションを率先して行う必要があります。
さらに、QBが指示しないといけない戦術は、ランプレイ、パスプレイなどを併せて500パターンもあります。
相手チームの情報によって、あらかじめ組み合わせて絞っておくのですが、もちろん、その場で瞬時に変えることもあります。
また、試合前に覚えておかないといけない戦術も「次、どうだっけ?」と、QBに確認にくる選手もいます。
こういった状況なので、「英語は話せて当然」で「話せない」QBはダメなんです。
―日本に帰国されて、どのように英語力をキープされていたのでしょうか?ロゼッタストーンとの出会いは、ちょうど日本に帰国した2012年の冬ごろから使い始めました。
現地で身につけた英語力をキープし、今まで学んできたものにプラスαの英語力を身に付けたい、実践感覚を養いたいと考えていたからです。
勉強の仕方については、時間を決めてパソコンを開き……というよりは、iPadにアプリケーションをダウンロードして、いつも持ち歩いてちょっとしたすき間時間や、ホテルでの滞在時間などで使っています。
約4カ月程度で、一通りをコンプリートしました。
時間を決めずにやっていたとはいえ、毎日、ロゼッタを開いていたような気がします。
ゲーム感覚なんですよね。
気がつくと1時間たっていたという感じです。
例えば、出題されるリスニングの問題は、英語と一緒に状況を示す画像がついていて、直感で学べます。
画像は見ていて面白く、内容を視覚的にキャッチして覚えられました。
勉強して覚えるというよりは、スーっと頭に入ってくるイメージです。
おかげで、実際の英会話でも瞬発力がつき、意識をしなくても自然と言葉が出てくるようになりました。―ロゼッタストーンのオススメの使い方を教えて下さい。
レベル1から5までロゼッタストーンはあるのですが、1、2、3と順番にやるのではなく、レベル1からいきなり5に飛んでレベルの違いを経験するやり方もお勧めです。
つまり、「カンタンすぎるな」と感じたら難易度の高いレベルにチャレンジし学んでいけば、その後に優しいレベルに戻ると、自然と力がついたことが実感できますね。
スピーキングに重点をおいたユニットや、シチュエーション別のユニットがありますので、自分が苦手だと思うユニットを復習しています。
感覚でいうとアクションゲームをクリアしていくような感じでしょうか。
本当に楽しいんですよ。
自分も「勉強するぞ」と思うと長続きしないので、みなさんも、もっと楽な気持ちでスタートすると継続できると思います。
―最後、読者にメッセージをお願いします。
英語は、アメフトにとって必要な条件ですが、コミュニケーションツールの一つでもあります。
英語が話せることで、新しいコミュニケーションが生まれ、人との出会いはもちろん、何かに挑戦するチャンスもでてくるでしょう。
夢を追い続けることは、時には苦しいこともありますが、切磋琢磨することで、必ず自分にとって大切な何かが生まれると信じています。
私もNFLのスーパープレイヤーたちと肩を並べ、フィールドを駆け抜けられるよう頑張ります!皆さんも機会があれば、ぜひアメフトの試合を見に来てください!■お話を伺った人井上友綱さん アメリカンフットボール選手。
早稲田大学に入学後は「BIG BEARS」に所属。
目覚しい活躍をみせる。
卒業後にNFLを目指し渡米。
アリーナフットボールリーグ1部のユタ・ブレイズ(ユタ州ソルトレイクシティを本拠地とするAFLプロチーム)などに加入。
その後も数々のプロフットボール・コンバインやトライアウトに参加。
司令塔的ポジションであるクオーターバックとして、日本人初のNFLプレイヤーを目指す。
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