鉄道トリビア (167) 東京都江東区が地下鉄を建設しようとしている
東京メトロ有楽町線豊洲駅の現在のホームはかなり広い。
このホーム、かつては2つのホームだった。
中央には線路2本分のスペースがあったけれど、使われないままふさがれてしまった。
しかし、ここを起点に新しい路線を作る動きがある。
江東区が第3セクターを設立し、半蔵門線住吉駅までの新路線を建設しようとしている。
豊洲駅にあった幻の線路は、営団地下鉄(当時)有楽町線の支線を建設するために準備されていた。
この支線は豊洲駅と半蔵門線住吉駅を結ぶ計画だった。
だが、政府が公共事業の民営化を推進し、帝都高速度交通営団は東京地下鉄(東京メトロ)へと変わった。
同社は費用対効果を重視し、独自の新規路線建設に対して慎重になっていく。
そして副都心線開業以降の新線建設はしない方針を決定した。
有楽町線支線の誘致活動を実施していた江東区は、東京メトロの方針に落胆するものの、独自に豊洲駅から東陽町駅を経由して住吉駅に至る路線を整備する方針を固めた。
その後、具体的な調査を実施。
今年7月には調査概要も発表されている。
線路施設は江東区を中心に設立した第3セクターが建設・保有し、列車の運行は東京メトロが実施するという素案もまとまったようだ。