北海道・美々川でなら、旅行最終日の滑り込みで大自然を満喫できる!?
新千歳空港から直線距離にしてわずか2キロ。
大都市や大空港のすぐ近くに、原始の姿そのままに流れる奇跡のような川が存在していることを知っている人は案外いない。
勇払原野を静かに流れるその小さな清流の名は「美々(びび)川」。
カヌーを担いで行ってみた。
札幌圏の人々に、苫小牧(とまこまい)にあるウトナイ湖を知っているかと聞くと、ほとんどの人が「知っている」と答える。
野鳥のサンクチュアリ、そしてラムサール条約で指定されているウトナイ湖。
しかし、「そのウトナイ湖に注ぐ美々川という川を知っているか」と聞くと、多くの人が「えッ?その川は知らない」と答える。
そんなわけで、美々川を知らない人は意外と多いのだという印象がある。
札幌と千歳、苫小牧をつなぐ国道36号線。
札幌方面から走り新千歳空港に近づくと、道路脇の草原のような場所を蛇行して流れる川の姿が垣間見える。
草原のように見えるのは、釧路湿原、サロベツ原野とともに、「北海道の三大原野」と呼ばれる勇払(ゆうふつ)原野。
千歳・苫小牧周辺から太平洋に至る低地帯だ。
美々川はその勇払原野を隠れるように流れる小さな清流なのである。