東証REIT指数が1,000ポイント台を回復
同指数は4月に入り、欧州債務問題の深刻化などを背景に値下がりしていたものの、6月を底にして、持ち直し基調を強めています。
Jリートが相対的に高い分配金利回りを有しているほか、直接為替の変動を受けない金融商品であるといった面が投資家に選好されていることに加え、足元では、都心部のオフィス市況の回復期待や、19日に決定された日銀の追加の金融緩和によるデフレ脱却期待が高まったことなどが価格上昇を牽引しました。
東証REIT指数の1,000ポイント台回復を、一つの節目と捉える投資家も多いとみられることから、短期的には達成感が拡がることが考えられます。
しかしながら、下図の東証REIT指数と同価格帯別累積売買高からは、1,000ポイント近辺を超えてくることで、むしろ、東証REIT指数が上値余地を期待できる位置に入りつつあるとみられます。
過去の経験則から、相場の上昇局面において、「売買が多かった価格帯」は、戻り待ち売りや利益確定の売りが出やすいことから、相場に相当の力強さがないと上回りにくい価格帯として、また、「売買が少なかった価格帯」は、戻り売り圧力などが弱まりやすく上昇しやすい価格帯として意識されています。
現在の東証REIT指数は、「売買が多かった価格帯(下図①)」を上回り、「売買が少なかった価格帯(同②)」に入りつつあります。
金融市場を取り巻く環境の変化などにより、今年4月のように押し戻される可能性はありますが、国内不動産市況の回復期待などの追い風に乗って、好位置を活かせるような動きとなっていくことが期待されます。
(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。
)(2012年9月26日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。
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