Jリート市場全体の値動きを示す東証REIT指数が9月25日に、およそ5ヵ月半ぶりとなる1,000ポイント台を回復しました。
同指数は4月に入り、欧州債務問題の深刻化などを背景に値下がりしていたものの、6月を底にして、持ち直し基調を強めています。
Jリートが相対的に高い分配金利回りを有しているほか、直接為替の変動を受けない金融商品であるといった面が投資家に選好されていることに加え、足元では、都心部のオフィス市況の回復期待や、19日に決定された日銀の追加の金融緩和によるデフレ脱却期待が高まったことなどが価格上昇を牽引しました。
東証REIT指数の1,000ポイント台回復を、一つの節目と捉える投資家も多いとみられることから、短期的には達成感が拡がることが考えられます。
しかしながら、下図の東証REIT指数と同価格帯別累積売買高からは、1,000ポイント近辺を超えてくることで、むしろ、東証REIT指数が上値余地を期待できる位置に入りつつあるとみられます。
過去の経験則から、相場の上昇局面において、「売買が多かった価格帯」は、戻り待ち売りや利益確定の売りが出やすいことから、相場に相当の力強さがないと上回りにくい価格帯として、また、「売買が少なかった価格帯」