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ポール神田の世界は英語でつながっている! (4) 英語学習は、モチベーション維持がすべてだ!

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ポール神田の世界は英語でつながっている! (4) 英語学習は、モチベーション維持がすべてだ!
■成果が見えにくい学習に指標を作ろう!英語学習の一番の問題点は、成果が見えにくいところだ。

どれだけ勉強をし、努力をしてもすぐには結果が出にくい。

試験などに置き換えると、年にたった数回の機会しかそのチャンスは訪れない。

昇進や受験などの試験に至っては、年に一度で、そのすべてが決まってしまう。

就職試験では、その人の人生そのものを左右してしまうほど。

通常、ビジネスの世界では、ROI率(return on investment:投資利益率)として、投資に対してどれだけの利益があったのかが重用視されている。

これを、語学に例えると「ROT率」に適用できると思う(returnon time:時間利益率)。

つまり、投資した時間に対しての利益だ。


英語学校や英会話に投資する金額と共に、そのために費やした時間。

移動やそのための準備の時間。

膨大な時間をかけて学習しているが、利益のあまり見えない時間となっていることが、学習のモチベーションをもさげている。

しかも、モチベーションは一番最初が高く120%以上はある(笑)。

そこからモチベーションは上がることなく右肩下がりの一方だ。

そこで、そのモチベーションをどうやって持続させるかが今回の課題だ。

年に一度しかない試験からは、自分の「利益」はなかなか見えてこない。

これでいくら「頑張ろう!」と思ってもがんばりようがない。


しかも、この「利益」は金銭的な利益でなく、英語によって人生の機会が得られるという「過程=process」にすぎない。

本当の目標はもっと、遠くにある。

しかも「過程=process」は目標にしにくく、目標にしにくいものは、モチベーションを持続しにくい。

そこで、「KPI=key performance indicator」という「重要業績評価指標」というプロセスをモニタリングするための指標を用いてみたい。

簡単に言うと、「努力の見える化」だ。

いま、自分がどこの位置にいるのかが、日々わかれば、進化が喜びとなるからだ。

昨日よりも今日、今日よりも明日、明日よりも明後日と…人間は上達しなければモチベーションを維持できない。
だから、自分の学習パフォーマンスをKPI化(見える化)しなければならない。


■英語の学習はギターの練習と似ている。

最初にギターを始めようと思った動機はなんだろうか?純粋にギターがうまくなりたいだけの人は実は少ない。

ギターを弾けるあの人のようになれれば。

きっと、おいしい事があるというヨコシマな発想がほとんどでは?特に男性の場合は…(笑)。

それでギターを買うには色々調べる。

よくわかっている人に付き合ってもらってお店にいく。

ケースも買って購入した日は、愛おしくてベッドにまで抱えこんで寝てしまうほどだ。

英語教材や学校探しも、それによく似ている。


練習しはじめると、すぐに指が痛くなるけれども、ゼロから一になる瞬間、人間の習熟度の進化の加速度ほど激しいものはない。

チューニングを覚え、コードを3つばかり覚えるとすでに曲を弾いている。

弾けない人が弾ける人に変わった瞬間だ。

これは快感だ!英会話でもゼロから一になる瞬間は、とても楽しい。

話せた!わかった!通じる!この感覚はいくつになっても嬉しいものだ。

文化のまったく違う外国人とのコミュニケーションは学習ではなく、エンタテインメントでもある。

他の言語も、まったくダメな人から見れば、ロシア語や中国語やインドネシア語で挨拶できるだけでもゼロから一の進化は雲泥の差である。

日本では義務教育から大学を合わせて10年は英語を学んでいるが、会話に関してはゼロという人が残念ながら非常に多い。


しゃべる機会がないからゼロのままである。

まずは、ゼロを一にすることが大事だ。

ギターも「F」というコードが押えられると次のフェーズへ向かう。

英語も「単語」で喋るのではなく「アクセント」で喋ることによってようやく次のフェーズだ。

問題はそこからだ。

今まで、毎日、進化していた自分の習熟度がある日、突然スピードダウンするのだ。

むしろ、練習してもうまくならず、もしかするとヘタになっているような気さえする。

英語も同じような状態になる…。


ギターの場合のスランプ脱出方法は、1人で練習するのではなく「バンド」を組むことだ。

ギターの場合は、バンドという運命共同体が登場することによって、否が応でも練習日までに仕上げなければならないという「目標」が生まれる。また、自分の役割とバンドのアンサンブルを考えてプレイするようになる。

CDとあわせてうまく弾ける人でもバンドとなると、人に合わせることができないという人が多い。

バンドはそこを教えてくれる。

さらに練習から本場のライブ舞台があるとその目標に合わせて努力できる。

自分だけがうまくなることよりも、バンドとして良くなることの方が重要となる。

英語の場合、バンドを組むという訳にはいかないが、一緒に学習している仲間か、むしろライバルがいたほうが望ましい。


もちろん、英会話学校でマンツーマンという体制が理想である。

しかし、時間や金銭的な負担も伴う。

無理やり外国人のいる場所、英語が聞こえる場所を選んで、自分の環境を変えることであれば、今ではそんなに難しくない。

インターネットがあるからだ。

■英会話でバンドを組む感覚なのが、「スカイプ英会話」と「TED.com」ネットで「スカイプ英会話」で検索してみて欲しい。

ありとあらゆるスカイプによる英会話教室がヒットする。

英語が公用語であるフィリピン人の大学生たちが先生役を務めているケースが多いスカイプによる英会話教室だ。

それはフィリピンの物価が安いから成立しているビジネスモデルでもある。

月額5,000円で毎日や、1レッスン500円(20分程度)からというのがある。

無料の体験レッスンも多いので、Skypeが使える環境にある人はぜひ一度はチャレンジしてみてほしい。

最低、USBのヘッドセット(2,000円程度)くらいは必要だ。

それがないとノイズとハウリングに苦しむこととなってしまう。

目と手だけで無理やり覚えた学校英語よりも、耳と口で自然に覚えた英語のほうが忘れないし、身につくことだろう。

ただ、ビジネス英語まで期待すると先生に学生が多いので、先生を選ぶ必要もあるだろう。

むしろ、実際に習ってみて感じたのが、自分の中で1日に20分程度でも英語を話す時間を課すことのメリットだ。

自分にアポイントを取ることがとても重要なモチベーションだと感じた。

週に2~3回レッスンを受けようとすると、自分の中でも、夜の時間を英語のためにスケジュールするようになる。

飲み会参加を極力減らしたり、もう一軒飲みにいくのを自分で律するようになった。スカイプ英会話によって、夜の遊びの早退で月謝も捻出でき、体も快調になる(笑)。

フィリピン側は、ほとんどADSLなので、日本ほどの帯域がでていないので、いつもいい回線状況とも限らない。

むしろ、そんなハプニングも合わせて、余裕を持って、自分の人生の中に「英語」の学習時間をスケジュールするクセのほうが大切だ。

そして、スカイプ英会話でフィリピン先生のアジアン・イングリッシュの発音で理解できれば、同時にヒアリングのトレーニングとして、欧米ネイティブな「TED」の視聴をオススメしたい。

1日1本、YouTubeの「TED」を視聴する時間をぜひ割いてほしい。

どんなに長くてもTEDのコンテンツは20分以下だ。

世界のありとあらゆる専門家が多岐に渡るテーマでプレゼンテーションを行なっている。

しかも、最後には必ず、何かを起こそうというモチベーションや感動を与えてくれる。

【1】最初に日本語翻訳バージョンの字幕を見る。

【2】2度目は英語の字幕で…【3】3度目は字幕なしで…それでも60分以内だ。

陳腐化しないユーモアとウィットに富んだプレゼンテーションが展開されているし、国際色も豊かだ。

みんなが英語で意見を共有している。

ビジネスの会議でもプレゼンテーションはとても重要だ。

ストーリー化のスキルや話題の展開のユニークさの習得は、英語以上に為になる。

特に話をする「間」にも注目してもらいたい英語はあくまでもツールであり、伝えるコンテクストを同時に鍛えるには「TED」は最高の教科書だと思う。

さらに、TEDのコンテンツには、コメントを寄せるだけでなく、自分のページを持てることはあまり知られていない。

自分が聞くだけでなく、自分の意見を述べ、今度は自分がTEDに与えることができる情報をアップロードできるようになっている。

そこで興味あるビデオについての意見を世界を超えディスカッションできるのだ。

そう、TEDのコンセプトは、「ideas worth spreading=広める価値のあるアイデア」だからだ。

英語で世界中の人が、地球上で広める価値のあるアイデアを共有している。

誰もがそこに参加できる。

これはもう「バンド」と同じ概念ではないだろうか?※「TED」はNHKのEテレの「スーパープレゼンテーション」でも放送されている。■英語による人生力のアップTOEICテスト(国際コミュニケーション英語能力テスト)でさえ、年に9回(1・3・5・6・7・9・10・11・12月※地域にもよるが)も受験のチャンスがある。

自分の英語能力を客観的に認めてもらういい機会だろう。

入試や就職にも資格としても人気がある。

ただ、受験テクニックやTOEIC対策だけで高得点を狙うという人も増えてきた。

もちろんTOEICポイントが高いことはいいことだが、そこがゴールになってはいけない。

あくまでもTOEICはプロセスであり、現在最良のKPI化のための測定ツールである。

そのスキルを活かしてこそ価値が生まれる。

まずは、現在の自分の英語力をKPI化するためにも受験をしてみるべきだと思う。

恥ずかしながらボクのTOEICは400点くらいだったと思う。

1985年あたりに受験した記憶が微かにある。

そういえば、英検も4級までしか持っていない。

名誉挽回の為にも、今回は受験してみたいと思う。

現在であれば2012年11月・12月にむけての申し込みに間にあうだろう。

このコラムで何度も繰り返しているが、日本人が英語が話せないのは、機会がなかっただけである。

話す必要性のないのに学習しろということのほうがおかしいとボクは思う。

しかし、これからは確実に違う。

話せるか話せないかは死活問題にまで発展すると思う。

そこで、悲観的ではなく、楽観的に考えてみよう。

英語が話せ、理解でき、世界の人と自由にコミュニケーションできている自分の姿を…。

映画が字幕に頼らず、原語で理解できる。

外資系会社でも問題なく、海外に渡航することも問題なく、国をまたいで仕事ができる。

彼女、彼氏が外国人で、いずれ結婚し、子供はハーフ。

子供は国籍を2つくらい持てる。

その子どもはさらに外国人との子供を生む。

もはやあまり国籍は意味をなさなくなる。

人種や、差別や区別とかを最初から超越した社会がやってくる。

インターネットでは、もはや国境はないにも等しい。

存在しているのは、時差と言語の壁だけだ。

時差があると「愛」は語れない。

言語に壁があると「理解」できない。

「宗教」や「人種」「国籍」の壁はリアルな世界では色濃く残るが、インターネットで会話している人が増えれば増えるほど、カルチャーがダイバーシティ(多様性)化すればするほど、あまりそれぞれの宗教や人種、国籍は重要でなくなってくる。その殆どが、本人の意思とは関係なく、生まれ授かった地を背負っているからだ。

人類は、生まれ授かった地よりも、本来の自分が宿る場を求めて自由に動ける時代になってきているような気がしてボクはならない。

そのためのパスポートが「英語」であると信じている。

ではまた来週!文/Paul toshiaki kanda 神田敏晶■著書プロフィール神田敏晶 KandaNewsNettwork,Inc.代表取締役 ビデオジャーナリスト / ソーシャルメディアコンサルタント神戸市生まれ。

ワインの企画・調査・販売などのマーケティング業を経て、コンピューター雑誌の編集とDTP普及に携わる。

その後、 マルチメディアコンテンツの企画制作・販売を経て、1995年よりビデオストリーミングによる個人放送局「KandaNewsNetwork」を運営開始。

ビデオカメラ一台で、世界のIT企業や展示会取材に東奔西走中。

1999年に米国シリコンバレーに進出、SNSをテーマにしたBAR YouTubeをテーマにした飲食事業を手がけ、2007年参議院議員選挙東京選挙区無所属で出馬を経験。

早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部で非常勤講師を兼任後、ソーシャルメディア全般の事業計画立案、コンサルティング、教育、講演、執筆、政治、ライブストリーム、活動などをおこなう。

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