全世界の綿生産量の1%未満。オーガニックコットンをつかった製品とは?
食の安全やエコへの関心の高まりから、衣服やシーツといった身体に触れるものにも環境に配慮した素材が使われることが多くなった。
そのひとつに「オーガニックコットン」がある。
オーガニックコットンとは、無農薬有機栽培綿花、またはそれを使用した製品を指す。
1980年代、アメリカで環境保護を目的に栽培がはじまったオーガニックコットンは、どのように地球環境へ寄与するのだろうか。
オーガニックコットンの現状について調査した。
オーガニックコットンの生産量は、2009~2011年の集計によれば、全世界の綿生産量のうち、わずか0.7%しかないという。
なぜなら、農薬や殺虫剤、化学肥料などを使わずに、原料となる綿花を産業レベルで栽培することは難しいからだ。
綿花は世界の耕作面積の約2.5%しかないものの、殺虫剤は世界の使用量の15.7%にも及ぶ。
また、厳しい認証をクリアするためには、3年間、無農薬有機栽培を行った農地であることが求められる。
オーガニックコットンとして認められるまでの移行期間が発生するので、生産者への負荷が大きく、生産量を急激に増加させることは難しい。
しかし、農薬や化学肥料を使い続ければ、土壌はやせ細り、地下水も汚染されてしまう。