ワンルームに収納スペースを作る3つのワザ
そこで、インテリアブランド・イデーの宣伝販促室・広報担当の小林晴美さんに、部屋に収納スペースを作るコツについて教えていただきました。
■使い方を限定しないキャビネットを選ぶ
――狭くならないように、ワンルームに収納スペースを作ることはできますか。
小林さん:美しく、気持ちのよい生活を送るためには、モノの量に合わせて収納を用意するのではなく、「空間に適量を置く」ことが重要です。
部屋のレイアウトをする前に、どのような部屋にしたいのかイメージを明確にしておくと、見た目や機能のアイテムをどう選べばいいのか、判断しやすくなります。
――自分では、「すっきりおしゃれ」な部屋をイメージしているのですが、モノが多くてなかなかそううまくはいきません。
小林さん:限られたスペースで機能を確保したい場合は、「凡用性が高い」、「シンプルな」キャビネットを選ぶといいでしょう。
本も食器も収納できる、用途を限定しないタイプが便利です。
例えば、ポールと棚板で組み立てるスチールやアルミ素材のシンプルなユニットシェルフなら、多種多彩にモノを配置して楽しむことができます。
実際、インテリア関係者のお宅でもよく見かける例です。
「真四角の形をした重ねて使うボックス」も、書籍・雑誌、CDなどの収納に便利です。
部屋の主のアイデアが生きる、また、見た目もすっきりするのでお勧めします。
■ファブリックを使って簡単クローゼットを作る
――衣類の収納で、洋服ダンス以外に何か良いアイデアはありますか。
小林さん:天井に金具をつけることが許される環境であれば、ごく小さなフックを取り付け、そこからファブリックを吊り下げます。
その中にハンガーラックを設置すれば、ワードローブが完成します。
アパレルショップの試着室のように、天井にカーテンレールを取りつけてもいいでしょう。
金具を打てない場合は、つっぱり棒やS字フックなどを利用しましょう。
ファブリックは、なるべく質の良い生地を選び、天井から床までたっぷりと覆う長さにすることがポイントです。部屋の雰囲気がグレードアップし、天井も高く見えます。
イデーもそうですが、インテリアショップでは、140センチ幅1メートル・1万円前後から、トレンド感のあるおしゃれなデザインのファブリックが手に入ります。
既成サイズで、お得に買えるタイプもあります。
■壁面を利用するには、取り付けの位置に注意
――うまく壁に収納スペースをつくるためのポイントを教えてください。
小林さん:壁に棚やフックを取り付けるときは、後々の壁の修復を意識して、ギャラリーで使われている絵画用のくぎなどの専用道具を利用しましょう。
DIY店で手に入ります。
ボックスなど収納アイテムを取り付ける位置は、使いやすさはもちろん、座ったとき、立ったとき、部屋に入ってきたときなどの「自分の目線』を意識して、ベストなポジションを見つけてください。
また、壁面のフックに洋服を掛けるときは、多くを漫然と掛けると狭く感じるので、1組だけにしておきましょう。
すると、ディスプレイとして「見せる収納」になります。
ハンガーもインテリア性の高いタイプを選ぶと、さらに収納と空間を楽しむことができるでしょう。
イデーショップでは、壁にピンでカゴを留めるディスプレイも紹介しています。
キッチンで布類をしまうなど、軽いものをおしゃれに収納するときに適しています。
――ありがとうございました。
「『○○入れ』と決めてしまわない」、「ファブリックをうまく利用する」、「壁面をおしゃれに見せる」、という3つのコツが分かりました。
共通するのは、「ディスプレイを意識する」ということ。
狭いマイルームでも、機能的かつ美しい収納がかないそうです。
広報担当。
同社は、東京・自由が丘店、ミッドタウン店をはじめ東京都内7店舗およびオンラインショップを運営。
オリジナル家具を中心に国内外からセレクトしたデザイングッズ、ステーショナリー、書籍などを扱うほか、カフェやグリーンショップを手がける。
自由が丘店TEL03-5701-7555、ミッドタウン店TEL03-5413-3455http://www.idee-online.com/
(永瀬紀子×ユンブル)
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