佐賀の「シシリアンライス」、絶品なのに知名度が低いのはなぜ?
筆者は佐賀市出身だが、華やかな福岡の陰に隠れて佐賀の存在感はすごく薄いと感じることがしばしばある。
東京で過ごした大学時代には、「佐賀出身です」と答えると「ああ!佐賀!」と言ったきり相手の笑顔が固まる様を、筆者は何度も見てきた。
その後の会話が続かないのだ。
悲しいことに、佐賀県が九州のどこにあるのかすら知らない人も多い。
自分の故郷のあまりの知名度の低さに、サークルの歓迎コンパで女の子たちに出身を聞かれて、豪快な笑顔で「九州です」と返事をしてきた学生時代を思い出す。
そしてその後、佐賀のお隣、福岡県の広告代理店に就職してはや10数年。
40代になった今、あらためて全国クラスで有名な佐賀の名物を考えてみたが、瞬時には浮かばなかった。
あえて挙げるなら……吉野ヶ里(よしのがり)遺跡くらいか?そんな佐賀に、B級グルメとして人気上昇中の料理がある。
「シシリアンライス」である。
B級グルメに詳しい人の間での知名度は高いらしい。
しかし、筆者の職場、福岡の博多では、シシリアンライスを実際に食べたことのある人はほとんどいないのが現状だ。
シシリアンライスとはどういう食べ物であるかを簡単に説明しよう。