鉄道トリビア (177) 音楽好きも思わずニヤリ…音符型の駅がある
線路1本。
ホーム1面。
駅舎のない無人駅は、鉄道ファンに「棒線駅」と呼ばれる。
バスや路面電車の停留所を一回り大きくしただけだが、そのわびしさ、はかなさが魅力でもある。
そんな棒線駅に遊び心を加えたユニークな駅がある。
なんと、外から見ると音符の形をしていて、「棒線駅」というより「音符駅」だ。
いったいなぜこんな形になったのだろうか?音符型の駅の名は、福井鉄道福武線ハーモニーホール駅。
この近くに福井県立音楽堂があり、その愛称が「ハーモニーホール」だ。
ハーモニーホール駅はこの施設に行く人のために設置された。
ハーモニーホールがオープンしたのは1997年9月23日、ハーモニーホール駅の開業はその3日前の9月20日に開業した。
音楽堂への最寄り駅ということで、音楽にちなんだデザインとした。
待合所の屋根が涙型で、音楽記号のフラットがモチーフだそうだけど、棒線のホームと合わせると4分音符を横にしたようにも見える。
音楽用語でいうと、待合所が符頭(たま)、ホームが符幹(ぼう)だ。
音楽に縁のある駅らしく、駅名標も音楽をテーマとしたデザインになっている。
もっとも、待合所の丸い屋根は遊び心だけではなく、積雪を防ぐためでもあるとのこと。