近年、米国では天然ガスと石油の生産量が増加傾向にあります。
これは天然ガス・石油開発において、新しい技術を採り入れたことで、これまで困難とされていたシェールガスおよびシェールオイルなどの「非在来型エネルギー」の採掘に成功したことが背景にあります。
EIA(米エネルギー省情報局)によると、米国の天然ガス生産量に占めるシェールガスの割合は、2010年の23%から、2035年には49%へと、倍以上になると予想されています。
シェールガスの生産量増加に伴ない、米国の天然ガスの輸入依存度は低下傾向となり、2022年には輸出超に転じる見通しとなっています。
また、米国の石油についても、シェールオイル開発の進展によって、生産量は今後、さらに増大すると予測しています。
なお、11月12日にIEA(国際エネルギー機関)が発表した、2012年の「世界エネルギー見通し」では、米国が2015年までに天然ガスの生産量でロシアを、また、2017年までに石油の生産量でサウジアラビアを抜き、ともに世界最大の生産国になるとの見方を示しています。
非在来型エネルギーの生産増加は、米国経済に大きな恩恵をもたらすと期待されています。