簡単、すぐにできる! ファブリックで部屋をぐんとおしゃれに
インテリアブランド「イデー」のショップ本部ディスプレイ担当の小林夕里子さんに、お話しを伺いました。
■部屋を広く見せるには、カーテンやソファに明るい色を
――ワンルームや1DKなど、シングルの部屋を手軽にイメージチェンジする方法はありますか。
小林さん:ファブリック(布製品)を使って部屋を簡単、おしゃれに改造する方法をお勧めします。
ファブリックの魅力は、「色の選択肢が多い」、「季節によって手軽に交換できる」ことです。
布だけで部屋のイメージをがらりと変えることができます。
ワンルームなどでのお悩みとして、「部屋を広く見せたい」という声をよく耳にします。
具体的な方法として、布の面積の大きいカーテンを壁と同系色にして、取り付ける位置を窓枠からではなく天井からつけます。
すると、天井が高くなったように見えて部屋が広く感じられます。
また、ストライプのように縦を強調する柄は、天井を高く感じさせてくれます。
次に、ソファやベッドカバーなど広めのスポットは、インテリアのメインになる色なので好きな色を選んでいただくのが一番ですが、アイボリーやイエローグリーンなどの明るい色を使うと部屋が広く感じられます。
そこに季節に合わせて、テーブルクロスやクッションなどの小物で色を加えていくのがお勧めです。
――それなら、早く楽しくイメチェンできそうです。
おしゃれにファブリックをあしらう秘けつはありますか。
小林さん:ポイントは、「色の配分」です。
カーテンのように、見た目に大きな面積を占めるアイテムはまず、「ベースカラーといって飽きのこないベーシックな色」を、次にソファカバーやベッドカバーなどには、「インテリアのメインになる色」を置きます。
さらに、クッションなどの小物で「アクセントとしての色」を合わせます。
これらの色の面積比を、「ベーシック:メイン:アクセント=70%:25%:5%」で考えると、コーディネートがしやすくなります。
さらに、おしゃれ感を出すには、トレンドの色を取り入れるといいと思います。2013年春夏のトレンドとしてミラノサローネ(世界最大規模の家具見本市)では、アイスブルーやスカイブルーなど淡いきれいな色をいすや照明に取り入れています。
――基本のあしらい方が分かると、ファブリックの選びがいがありそうです。
小林さん:ファブリックを配置したときをイメージしながら、例えば友人が来るとき、恋人が来る、ひとりでゆったりと過ごすときなど、「部屋のさまざまなシーンに、色を取り入れて自分の空間をつくる」と意識するとよいのではないでしょうか。
――「部屋に色を取り入れる」と考えるところが、空間づくりを楽しむコツのようですね。
では、季節ごとにファブリックを選ぶポイントを教えてください。
小林さん:生地の素材感をいかすことで季節感が出ます。
例えば、ブルーなどの寒色系のコーディネートでも、秋・冬はブランケットやウールのクッションなどで暖かみのある印象を与えることができます。
例えばイデーでは、11種178色の生地から張地を選べるソファ・チェアを幅広いデザインでご用意していますが、同じソファでも張地を変えるだけで気分も空間も一新することができます。
――ありがとうございました。
カーテンをベースに、ソファカバーや小物のカラーバランスをコーディネートする、柄に自分らしさやトレンドを取り入れられるというファブリックの魅力が分かりました。
これならすぐに、おしゃれでかつ広い部屋に見えるように改造できそうです。
監修:小林夕里子氏
株式会社イデーショップ本部ディスプレイ担当。
同社は、東京・自由が丘店、ミッドタウン店をはじめ東京都内7店舗およびオンラインショップを運営。
オリジナル家具を中心に国内外からセレクトしたデザイングッズ、ステーショナリー、書籍などを扱うほか、カフェやグリーンショップを手がける。
自由が丘店TEL03-5701-7555、ミッドタウン店TEL03-5413-3455http://www.idee.co.jp/
(岩田なつき/ユンブル)
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