2012年11月15日 11:35
中国経済に”再加速”の兆し、内陸投資に牽引され成長軌道復帰の公算大
日本総合研究所は14日、同社調査部が取りまとめたレポート『中国再加速の兆し~盛り上がる固定投資~』(「藤井英彦の視点」 No.2012-097)を公表した。
これによると、中国経済に再加速の兆しがある。
全体の動きを示唆する物流や電力動向をみると、まず貨物輸送量は今年入り後、昨年半ば以降の頭打ちを脱し力強い増勢。
一方、発電量は春節要因で今年初増加したものの、1~3月を除くと、昨春来、横這い傾向が持続。
しかし7~9月に増勢に転じ、10月大幅増となっている。
原動力は、固定資産投資の盛り上がりという。
固定資産投資は近年、次第に増勢に翳りが出ていた。
とりわけ昨年は年央から年末にかけて弱含みで、今年も5~6月頭打ちだった。
しかし7月以降、再びハイペースの増勢回復。
業種別にみると、まず製造業が機械工業を中心に持ち直し、次いで不動産業が今年入り後、着実な増勢を維持しているという。
さらに、今年半ばから高速道路建設が再び勢いを増している。
レポートによると、成長確保に向けた政府の積極的姿勢を示唆している。
加えて従来にみられない動きもあるといい、まず下水道をはじめ環境関連投資が年初来、着実に増加。