湿度が高く暑い気候のせいか、それとも国民性か、ベトナムでは路上でくつろいでいる人たちをよく見かける。
そのため、食事や軽食、あるいは集まってのおしゃべりなどに利用される店舗とは言えないような露店が数多くある。
旅の途中ではいくつもの憩いのシーンに出会った。
世界遺産の街ホイアンは、かつては日本人町もあったという美しい街並みが続いている。
多くの観光客がそぞろ歩くその脇では、「お茶」して過ごす人たちの姿や、手書きの看板を出しただけの店でプラスチックの低い椅子に腰かけて軽食を食べる人々がいる。
トゥボン川沿いには、カゴ2つとたらいを並べただけの小さな「店」が開店していた。
チェー(ベトナム風ぜんざい)を売っている。
グラスに黒や白の寒天を入れ、マンゴーのシロップを注ぐと出来上がりだ。
女の子たちがグラスを手におしゃべりに興じていた。
フエにあるドンバ市場では、野菜や魚・肉を売る店がずらりと並ぶ。
中には、蓮の実やハーブなどの専門店もある。
イートインとして、フエ名物ブン・ボー・フエ(スパイシーな牛肉スープの米麺)などローカルフードを供する店も多い。
迷路のように道が入り組んだ建物の内部を歩いていると、向こうから小さなバケツを持った女性が歩いてきた。