山田隆道の幸せになれる結婚 (11) 芸能界に”できちゃった婚”が多い理由
芸能界ではなぜ「できちゃった婚」が多いのか。
その理由には諸説あり、やれ芸能界はモラルが低いとか、やれ芸能界には教養がない人が多いとか、自由勝手に論じられている。
特にモラルに関しては、芸能界に「できちゃった婚」が増えれば増えるほど麻痺していくに違いない。
あの人もこの人もそうなのだから自分もそれでいいと思ってしまうのは人間の性だ。
モラルとは価値観の多数派なのだ。
さらに、僕はもうひとつ別の理由があると考えている。
それは、芸能界の仕事は往々にして結婚のタイミングを見極めにくいから、これである。
たとえば、ある芸能人カップルがいたとする。
(以下、すべて空想です)男は連ドラや映画に多数出演している若手の人気イケメン俳優だ。
最近はビジネス至上主義のクライアントからアニメの声優や洋画の吹き替え役を依頼されることも増え、それを軽い気持ちで引き受けたものだから、原作ファンに嫌われ、声優業界に妬まれ、ツイッターも炎上。
しかし、だからといって人気に陰りがあるわけではなく、映画の撮影スケジュールは3年先まで埋まっており、来年には密かに小説を執筆しようと企てている。
小説はまだ1枚も書いていないが、出版社はすでに決まっているから安心だ。