LCC、完全覆面調査 (2) 世界標準のLCCターミナル誕生で際立つジェットスターの便利さ
中国・上海から低コスト航空会社(LCC)の春秋航空が乗り入れて話題を呼んだ茨城空港は、つくりこそLCCターミナルに近いが、LCC専用ではない。
正式名称「那覇空港LCCターミナル」が国内初のLCC専用ターミナルとなる。
このターミナルは、貨物用として使われていた建物の一部を旅客用に改装したもの。
しかし乗客は、「俺たちは貨物じゃないぞ」などと怒ってはいけない。
こうした平屋建ての簡素なつくりこそ、世界基準。
LCCターミナルのスタンダードだからだ。
とはいえ、海外では当たり前でも日本では認知度が低く、実際に使ってみると戸惑う人も多いだろう。
今回の覆面調査では、成田空港を15時40分に出発するエアアジア・ジャパンに搭乗。
19時、那覇空港に着陸した。
ドアが開いて外を見ると、ボーディングブリッジ(搭乗橋)もなければ送迎バスもとまっていない。
タラップを下りたら、乗客はターミナルまで歩くのだ。
これも海外ではスタンダードだが、日本ではそうそうできる体験ではない。
その後、預けた荷物があればLCCターミナルで受け取り、それを持って循環バスで国内線(メイン)ターミナルへ移動。
そこから那覇市内へ向かった。
メインターミナルに着いてそのまま市内へ行ける大手航空会社に比べると、アクセスの不便さは否めない。
帰りは、その逆ルートをたどる。
つまり、市内から空港のメインターミナルに寄り、循環バスに乗り換えてLCCターミナルに行く。
ただし、循環バスは常時運航されているわけではなく、初便のチェックイン開始の30分前から最終便出発の30分後までに限られる。
那覇からは関空に向かったためピーチ・アビエーションに搭乗したが、ターミナルはエアアジアと同じだった。
簡素な出発フロアには、両社のチェックイン機と手荷物カウンター、それに宅配便受け付け、レンタカー申し込み、観光記念用のプリクラ、コーヒーショップ、自動販売機と、施設もショップも必要最低限といった印象。
沖縄サンゴで焙煎した名物「35COFFEE」が100円で飲めるのは経費を切り詰めたLCCのターミナルらしかった。保安検査場を抜けると、ゲートの前にイスが整然と置かれた「待合スペース」に到着。
出発フロアと同じくだだっ広い空間には小さなコンビニレベルの品ぞろえのショップが1軒のみ。
やがて時間になり、到着時と同じく徒歩で搭乗機に向かったのだが、ここでもLCCに乗ったことを実感させられた。
当日は天気が悪くかなり風雨が強かったのだが、その風雨の中を歩かされたのだ。
ビニール傘を貸してくれたのだが、小さいのと風が強いのとであまり役に立たず、雨に濡れながら急ぎ足で搭乗したのだった。
さて、ここで今回の結論。
エアアジア、ピーチ、ジェットスターのLCC3社の使い勝手比較だが、エアアジアとピーチは前述した通り、那覇空港LCCターミナルを利用するので全くの互角。
このターミナルはANAが運営しているため、同社の出資を受けているエアアジアとピーチが利用する。
残りのジェットスターはというと、従来通り国内線のメインターミナルを使用。
当然、チェックインもメインターミナル。
循環バスに乗る必要もなく、ショップも充実しており、ダントツで有利。
エアアジアは成田発着、ピーチは関空発着のみだが、ジェットスターは両方の空港から沖縄便があるのも強みだ。
次回は那覇空港のすぐ後にオープンした関空の”LCCターミナル”についてのレポートをお届けしよう。
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