昨今注目されるご当地グルメと同じく、全国各地にはその土地でしか飲むことができない「ご当地ドリンク」も存在する。
ご当地ドリンクの中には観光客をターゲットに生み出されたものも多いが、北海道には地元民に深く愛される伝統的なものがいくつかある。
そんな北海道地域密着ドリンクを紹介しよう。
まず「ソフトカツゲン」を紹介させていただく。
道民の間ではフルネームでなくもっぱら「カツゲン」と呼ばれている乳飲料で、見た目はヤクルトによく似ている。
ただ甘さがすさまじく、ヤクルトの数倍はあろうかと思われるほどだ。
ややトロミのあるもったりした喉越しが、道民のDNAを刺激するのである。
このドリンクが誕生したのは昭和初期のこと。
帝国陸軍が中国に駐屯している兵隊への水分や栄養補給を目的として、雪印メグミルクの前身である北海道製酪販売組合連合会に作らせた栄養飲料だったのだ。
それを知ると、このディープな甘さも納得できる。
ソフトカツゲンはルーツであるカツゲンをより飲みやすくライトにしたものだが、これでライトになったのなら、初代カツゲンはどれだけすごい味だったのだろう。
そう想像してしまうくらい、ひたすらねっとりと甘い。