富士宮やきそばだけじゃない! 静岡県浜松市の「遠州焼き」ってどんなもの?
B級グルメ王者の名をほしいままにした「富士宮やきそば」を見るまでもなく、静岡県はご当地グルメの宝庫だ。
今回は、浜松地方で昔から親しまれている「遠州焼き」にスポットを当ててみたい。
最初に説明しておくと、遠州とは、かつての遠江国(とおとうみのくに)。
大井川から西の地域で、遠州焼きは特に浜松方面で愛されている食べ物で、ご当地グルメの中ではいわゆる「粉もん属」に分類される。
要するにお好み焼きだ。
まずは食べてみよう。
と、浜松市内で遠州焼きを提供する「柿ノ木茶屋」というお好み焼き店さんに立ち寄った。
ここの店には、「遠州焼き」という商品は存在しない。
あるのは「お好み焼き」だけだ。
どういうことかというと、全てのお好み焼きが遠州焼きということだ。
作り方を見てビックリしたのは、生地がすごく薄焼きだということ。
だから、焼き時間がすごく短い。
生地の時点で、黄色い粒粒がほのかに見える。
これがタクアンか。
数分で焼き上がり、コテでペタンペタンと三つ折りに。
それをさらに上からザクザクと切り分けていく。
ものの5分で「はい、お待ちどうさま」と、目の間に登場してきた。