マネーのトリビア (40) 「貯金」って、一体いくら貯めたらいいものなの?
でも、実際にいくら貯めたらいいのか、あるいは、毎月いくら貯金すればいいのか、よくわからないという人も多いでしょう。
そもそも、なんのために貯金するのでしょうか。
貯金の目的は2つあります。
1つは、急にお金が必要になったときに備えるため。
人生には病気やケガ、事故や自然災害など、いろいろなことが起こります。
そんなとき、すぐに使えるお金がないと困ります。
もう1つは、将来の夢や目標をかなえるため。
資格を取る、留学する、起業する、結婚する、マイホームを買うなど、人生にはまとまったお金が必要なイベントがいくつもあります。
その資金を一度に用意するのは難しいので、貯金して少しずつ準備するわけです。
2つのうち優先すべきは、第1の目的のほう。
何かあったときに備えるための貯金です。
金額の目安は、手取り月収の3カ月分。
それだけあれば、何かあっても当座はしのげるし、収入が途絶えても3カ月は生きていけるということになります。
月収の10%を毎月貯金すれば2年5カ月、15%なら1年7カ月で貯まります。
それが確保できたら、第2の目的のための貯金を始めましょう。
こちらは、お金が必要なイベントがいつあって、いくら必要なのかを見積もり、毎月いくら貯めればいいのかを逆算します。
例えば、3年後に80万円必要だとすれば、80万円÷3年÷12カ月≒2.222
となり、毎月2万2000円ずつ積み立てていけばよいことがわかります。
もし、毎月の貯金やボーナスを使ってもこの金額を準備するのが難しければ、目標額を下げるか、イベントの時期を遅らせます。
当面、お金が必要なイベントがないという人は、100万円を目標にしてはどうでしょうか。
それだけ貯められれば貯蓄体質が身についているはずなので、次のステップへも進みやすいでしょう。
貯金というと、ほとんどの人は毎月の収入からお金を使って、残ったら貯金しようとするのですが、それでは計画的に貯めることはできません。
着実に貯めるには、「先取り貯金」が大切。
収入からまず貯金をして、残りを支出するのです。
さらに、それを自動的に行えるようにします。
もし勤務先で財形貯蓄が利用できるならぜひ使いましょう。
給与天引き貯蓄なので、貯蓄された分は”なかったもの”として貯まっていきます。
銀行の自動積立定期預金でもかまいません。
給与が振り込まれる口座から、毎月決まった額が引き落とされ、定期預金として積み立てられていきます。
引き落とし日を給料日の翌日にしておけば、天引きに近い形で貯められます。
どちらの場合も、毎月の貯金額はムリのない範囲にしておくことがポイント。
そうでないと途中で挫折してしまいます。
最初は少なめの金額からスタートして、少しずつ金額をアップしていくのがお勧めです。
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