ホットコーラにチャーシューパスタ…「香港式喫茶店」がワンダーランドな件
そんなB級グルメを楽しめる、香港で独自に発達した「香港式喫茶店=茶餐廳(チャーチャンテーン)」を紹介しよう。
茶餐廳はレストランではなく、カフェでも大衆食堂でもない。
ドリンクメニューが充実しているのでカフェのようではあるが、レストラン並みの食事メ ニューも取りそろえており、しかも朝、昼、晩食べられる。
香港人の中には3食全て茶餐廳を利用する人もいるとか。
食事メニューは、西洋風だけど香港料理と いった感じの不思議なものが多い。
数ある茶餐廳の中でも、香港の芸能人も好んでよく来るという人気の店が「華星冰室」だ。
この店でいろいろ面白そうなメ ニューを頼んでみた。
まずは1日1,000食も出るという人気の定食(常餐)。
バタートースト、ハムエッグ、チャーシュースパゲティにドリンクがついて、なんと34香港 ドル(約398円)という破格のセットメニューだ。
このチャーシュースパゲティ、パスタというよりチャーシューラーメンといった方がイメージしやすいだろ う。
不思議な組み合わせに「?」マークが飛び交ったが、これが意外に合う!あっさりとしたうどん風の味わいで、つるっと麺をすすっておいしくいただい た。
こうした香港風アレンジの西洋料理がなんとも面白い。
同店のオーナー・陳家興さんが「ぜひこれは味わっていってほしい」と強く勧めてくれたのが、黒トリュフ入りスクランブルエッグトースト。
正直、この お店でトリュフに出あうとは想像していなかったので(失礼! )ちょっと驚く。
37香港ドル(約433円)といいお値段なのだが、パンの上にとろけるような食感のスクランブルエッグがたっぷりのっており、その上にア クセントとして黒トリュフがおしげもなくまぶされている。
ふわふわしたパンと、とろっとした卵、クラクラするようなトリュフの魅惑的な香り……。
これらが三位一体となったこのトースト、やみつきになりそ う!実物を見てみると、「トリュフがこんなにのっていて、この値段でいいの!? 」と困惑してしまう。
陳さんいわく、同じメニューをホテルで食べたら10倍の値段はするという。もうひとつ気になったのが、店のあちこちに貼られている「校長多士」というメニュー。
「校長って一体何? 」と思ったが、香港を代表する歌手であり俳優でもある譚詠麟(アラン・タム)さんのことだという。
アランさんが何度も来店してくれるので、アランさんお気 に入りのオリジナルメニューを作って、敬意を表してメニューに「校長」と名付けたそうだ。
黒トリュフをペースト状にしたものをたっぷり塗りこんで焼き上げたトーストで、見た感じはピザのよう。
値段は25香港ドル(約293円)。
60歳を 超えるアランさんがいつも「俺は25歳だ! 」と言っているので、いつまでも変わらぬ若さでいられるよう25香港ドルにしたという。
「だから物価が上がっても値上げはできないんです(笑)」とオー ナーの陳さんは苦笑いしていた。
こうした面白食事メニューと合わせて頼みたいのが、香港ならではの謎の飲み物だ。
日本では信じがたい飲み物といえば、コーヒーと紅茶を混ぜあわせた 鴛鴦茶(インリョンチャ)。
香港では一般的なものらしい。
温かい鴛鴦茶(17香港ドル・約199円)を頼んでみたが、意外とイケる! コーヒーより軽めで飲みやすい。
食事と一緒に楽しむにはコーヒーより向いているように感じた。
さらに、忘れてはいけないのがホットコーラ(熱可楽)。
「温かいコーラって一体!? 」と思いつつ、せっかくなので頼んでみることに。
オーナー陳さんから「レモンとショウガを入れた方がうまい」とのコメント。
早速、レモン&ショウ ガ入りホットコーラ(20香港ドル・約234円)を飲んでみた。
冷たいコーラのように炭酸特有の刺激はないのだが、その分優しいのど越しで飲みやすい。
ショウガが入っているので身体の芯から温まり、ホッと一息つける。
香港に行ったら謎のメニューの宝庫、茶餐廳に立ち寄っていただきたい。
意外な“美味”に出合えること請け合いだ。
●information
華星冰室
住所:Shop B1, Kwong Sang Hong Building, 6 Heard Street, Wan Chai
営業時間:7時~23時
定休日:なし
アクセス:灣仔駅から徒歩5分
※店舗データは取材時のものです【拡大画像を含む完全版はこちら】