「ひたすら浮気する彼を待つ」百人一首に見る平安時代の恋愛
競技かるたをテーマとした人気少女漫画『ちはやふる』、大ヒットを記録中のコミックエッセー『超訳百人一首うた恋い』など、百人一首を題材にした書籍が注目を集めています。
そもそも百人一首とは、藤原定家が選定し、平安時代の100人の歌人が歌った和歌を収録したもの。
正式名称は『小倉百人一首』です。
子供時代に遊んだことがある、学生時代になんとなく授業で習った記憶があるという人も多いのではないでしょうか。
百人一首は当時の男女の恋愛模様を知ることができる貴重な存在であり、いつの時代も変わらない恋愛心理を学ぶ「教材」としての役目も果たしてくれます。
■平安時代の恋は「最初はひたすら女性が追いかけられる」「一度体を許したら、男性を待つことしかできない」ものだった。
そもそも、平安時代の貴族の恋愛とはどのようなものだったのでしょうか。
まず、男性は女性の顔がわからないままアプローチをスタートしていたそうです。
家柄はすぐにわかりますが、教養、美しさ、性格などは人伝いで情報を集めていくしかなかったそうです。
それでも、女性側がOKするまでは顔を見ることも、直接会話することもほぼできなかったとされています。