一度入ったら二度と出られない!? 石川県金沢市の「忍者寺」ってどんな寺?
石川県金沢市には、一度入ったら二度と出られないお寺があるという。
その名前は「忍者寺(妙立寺/みょうりゅうじ)」。
なんと忍者もビックリの複雑な構造とカラクリ満載の楽しいお寺らしい。
加賀百万石(かがひゃくまんごく)の歴史漂う城下町・金沢になぜ忍者寺なるものがあるのか。
その歴史をひもときながら、忍者寺の魅力を紹介する。
忍者寺は寛永20年(1643)、金沢の地を治めていた加賀藩三代藩主・前田利常が、市内の寺院を集めた寺院群の監視所として建立したのが始まり。
当時の加賀藩はすでに百万石の禄高(ろくだか)を誇る強大な外様大名として知られ、江戸幕府が加賀藩征伐を計画していたほどだった。
そこで藩では金沢城を外敵から守るために、忍者寺を作ったと伝えられている。
つまり、忍者寺は加賀藩を守るための要塞のような役割を担っていた。
そのため、万が一外敵が入ってきても攻撃を最小限に食い止められるよう、複雑な構造の内部にアッと驚くようなカラクリが備えられたのだ。
実際、足を踏み入れてみると、それほど大きいお寺ではない。
しかし、4階7層からなる寺内には、23の部屋に29の階段と、とにかく複雑。