2013年3月12日 17:34
ホップの苦味成分が骨粗しょう症を防ぐ!? サッポロビール・東京農大が実証
サッポロビールは、東京農業大学応用生物科学部栄養科学科の上原万里子教授らと共同研究を行い、ビール原料のホップの苦味成分に骨密度の減少を抑制する作用があることを実証した。
同研究は、骨量の低下が著しくなり、骨がもろくなる「骨粗しょう症」の患者数が現在急激に増加しているという背景を受け、骨の健康維持に有効な食品開発を目指して行ったもの。
東京農業大学上原万里子教授、鈴木和春教授、勝間田真一助教とともに、老年性骨粗しょう症モデルマウスを使って実験を行った。
研究では、ホップ由来の苦味成分イソアルファ酸の還元体である、テトラヒドロイソアルファ酸(以下、THIAA)について、細胞実験及び動物実験で骨粗しょう症予防効果を検証した。
細胞実験では、ラット由来の破骨(はこつ)細胞を、骨に似た特殊なコーティングがされたプレート上で培養し、THIAAを添加したところ、細胞がプレート表面を吸収した痕跡(こんせき)が確認されなかったという。
これにより、THIAAは破骨細胞の骨の吸収(破壊)を抑制することが明らかとなった。
動物実験では、老年性骨粗しょう症モデルマウスの餌にTHIAAを添加して8週間飼育し、大たい骨の骨密度を測定。