「遅いんだよ、バーカ!」--驚異の”逆DV”! 妻からの引っかき攻撃に悩む夫
近年、夫婦間の問題として、すっかり認知度を上げた言葉のひとつにドメスティックバイオレンス(以下、DV)なるものがある。ご存知の通り、同居関係にある配偶者や内縁関係の間で起こる家庭内暴力のことだ。最近はDVの概念も広がったため、同居の有無を問わず、元夫婦や恋人など近親者間に起こる暴力全般を指す場合もあるという。
確かに、夫が妻に対して暴力を振るうという光景はいただけない。一般的に、フィジカルにおいては女性よりも男性のほうが圧倒的に強いのだから、男性が女性を殴るという行為は、これはもう弱い者イジメと言わざるをえないだろう。大人が子供を虐待する、あるいは人間が小動物を虐待するということと、構図的には同じである。
結婚して5年になるFさん夫婦の場合もそうだ。
38歳になる夫は有名企業に務めるエリートサラリーマンで、年収は1000万円の大台を突破。
妻は34歳の専業主婦で、3歳の息子と1歳の娘の育児に精を出している。夫妻どちらも社交的で礼儀正しく、近所の評判もすこぶる良好、いわゆる幸せな家庭である。
しかし、そんなFさん夫婦であっても、実は人知れずDVの悩みを抱えているというからわからない。