もはやデビルウイング! 愛知県・名古屋っ子が愛する手羽先の味わい方
名古屋名物の手羽先唐揚げは、今や全国区。有名店が東京など他都市にもどんどん進出している。しかし、製法や食べ方について誤った認識も浸透しつつあるのは困ったことだ。そこで、地元名古屋在住のライター石黒が手羽先唐揚げをゼロから解説したい。
まずは製法だ。唐揚げといっても、名古屋風は一般的な唐揚げのようにゴテゴテと衣は付けない。では素揚げかというとそうでもない。かたくり粉を軽くはたく程度に衣は付いている。
ココがいわゆる一般的な唐揚げと、決定的に違う点。
そして揚げ方だ。一般的な名古屋風は、実は二度揚げがポイント。まず低温の油でじっくりと揚げ、オーダーが入ってから再度、高温で揚げている。
こうすることで、中はふっくら、外はカリッとした食感となる。そこにタレをざざっと塗りゴマをかけて完成。味はどんな店でもできたてに勝るものはないが、いわゆる有名店はどこでも、そのままレンジにかけられるテイクアウトの紙箱が用意されている。
ここで、名店と呼ばれる3店の手羽先唐揚げを比較してみよう。
ひとつ目は、元祖・手羽先唐揚げの「風来坊」。手羽先唐揚げはもともと、ガラ程度にしか使われなかった手羽先を有効利用できないか、と研究されてできた商品だった。