猫に指を差し出すと、鼻でチューをしてくれる理由
■指に鼻をくっつけるのは、猫流のあいさつ
指を差し出した時に鼻でくんくんとにおいをかぐのは、猫のあいさつです。猫同士でも鼻と鼻をくっつけあって、あいさつします。
本来は単独行動をするはずの猫があいさつを覚え、実際にするようになったのは猫を取り巻く環境の変化や、多頭飼育の家で飼われているうちに、群れをつくることを覚えたからなのだとか。群れの中で生きる猫は、きちんとあいさつすることも覚えるようになるのです。
■猫同士の鼻チューは、実は口のニオイをかいでいる
猫同士であいさつする時、お互いの鼻をくんくんかいでいるように見えますが、実はこれ口のまわりのニオイをかぎあっているのだとか。何を食べたか、何に触れたか、口のまわりをかいで情報を得ているようです。
また口のまわりが自分と同じニオイがする猫は、食べるものや触れるものがほぼ一緒である家族や仲間だということわかり、猫は安心できるようです。
■鼻であいさつしたら全身のニオイ、お尻のニオイをかぐのがルール
まるで犬のようですが、鼻と鼻をくっつけるあいさつをしたら、全身のニオイをかぎ、最後にお尻のニオイをかぐという猫独自のルールがあります。犬と違うところは、猫同士の場合、お尻のニオイをかいだ方が上というルールがあるため、弱い方がお尻のニオイをかがせます。指先のニオイをかいでからお尻を向ける子は、あなたが上で、私が下ですという意味なのです。
■ぬいぐるみにも、場合によっては犬にも、きちんとあいさつ
指だけでなく、猫にぬいぐるみを見せた時なども、ぬいぐるみの鼻をくんくんかいであいさつします。またおとなしくて怖くない犬なら、鼻先を匂ってあいさつする子もいます。
■初対面の猫なら、ひとさし指であいさつしよう
初対面の猫と仲良くなりたい時は、ひとさし指を下から差し出し、ニオイをかがせてあいさつしましょう。手をパーにしたり、上から手を出したりすると「たたかれる」とこわがる子もいるため、なるべく猫より低い位置で、ひとさし指だけ差し出すようにしましょう。
ひとさし指に慣れてきたら、猫が怖がらないかを随時見つつ、喉元などの猫がなでられてうれしいところからそっとなでてみて、コミュニケーションをとってみると良いでしょう。
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