大阪市住之江区で”最大津波高”が5.1メートル--大阪府が南海トラフ地震想定
大阪府はこのほど、マグニチュード(M)9.1規模の南海トラフ地震が発生した場合の津波浸水想定を設定し、ホームページに公表した。想定では、JR大阪駅周辺の梅田(大阪市北区)で最大2メートル、関西空港(泉佐野市)で最大3メートル、内陸部のJR京橋駅(大阪市城東区)周辺でも最大2メートル浸水すると予測している。
府は、大阪府沿岸に最大クラスの津波をもたらすと想定される津波断層モデルとして、内閣府の「南海トラフの巨大地震モデル検討会」が公表した11のモデルのうち、大坂府域に最も大きな影響を与えると考えられる4ケースのモデルを選定。これら4ケースごとに、防潮堤の沈下を考慮し、防潮施設の開閉状況に応じた3つのシミュレーション結果を重ね合わせた。
それによると、浸水面積は計1万1,072ヘクタールとなり、2012年8月に内閣府が公表した被害想定3,050ヘクタールと比べて約3.6倍に拡大。市区町村別に見ると、最も浸水面積が広かったのは大阪市住之江区で1,174ヘクタール。次いで、堺市西区の928ヘクタール、大阪市西淀川区の840ヘクタール、同此花区の816ヘクタール、同淀川区の756ヘクタールとなった。