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【人生相談】76歳男性です。死ぬ前にバク転をやりたいが無理でしょうか?

マイナビニュース
【人生相談】76歳男性です。死ぬ前にバク転をやりたいが無理でしょうか?
家族や恋愛、お金や仕事など、日常における悩みは多いもの。ここでは、心理学者の平松隆円さんがマイナビニュースのQ&Aコーナーに寄せられた悩みにお答えします。

今回のお悩みタイトルは、「76歳男性です。死ぬ前にバク転をやってみたいのですがやっぱり無理でしょうか?」です。

■質問

76歳男性です。大学生の孫(男)がバックダンサーのアルバイトをしているのですが、この間初めて見に行きました。私はもうおじいちゃんなので、音楽のこととかダンスのこととかはさっぱりわかりませんが、自慢の孫がうれしそうにダンスをしているのを見ることができてよかったです。

孫に、「じーちゃん、俺かっこよかった!?」といわれたので思い切り褒めました。
今度一緒にダンスしたいね、といわれたので、お世辞かもしれませんがうれしかったです。 事前にダンスの練習をしたいと思っています。バク転をやってみたいと思っているのですが、やっぱりこの年齢では無理でしょうか? 人体に詳しい方いらっしゃいましたら教えてください。

⇒この質問にアドバイスをする場合はこちらから。

■回答

挑戦しない限り実現はあり得ない!やるかやらないかが重要!!

大学生のお孫さんのダンスを見に行く。仲が良いんですね。しかも、お孫さんも「じーちゃん、俺かっこよかった!?」と聞いてくれるなんて、ステキです。普通だったら、恥ずかしいから見に来るなよっていわれますから。
「今度一緒にダンスしたいね、」といわれたことで、ダンスに挑戦したい。その気持ちもわかります。ただ、やはり年齢的なこともあって、踊れるのか、バク転ができるのかという不安があるんですね。

体調や運動センスなどは個人によって違うので、一概にできますとはいえません。ボクが中学生の頃、体育の体操の時間にバク転や側転をする機会がありました。ですが、踏み台を使っても、どうしてもバク転はできませんでした。センスもなかったのですが、やっぱり怖かったんです。でもあのとき、もう少し勇気があればできるようになっていたかもしれません。
人間、能力の限界はあるでしょうが、挑戦してみないことには、はじまらないんですよね。ですので、無理をしないように、ゆっくりとバク転ができるように挑戦して欲しいと思います。

ところで、世界最高齢の現役体操選手をご存じですか。ドイツのヨハンナ・クアスさんは87歳。平行棒など競技しているようです。ほかにも、年をとっても競技の一線で活躍している人はたくさんいます。世界最高齢のエアピストル・ライフル射撃選手は、インドのチャンドロ・トマルさんで79歳。東京オリンピックに初出場し、ロンドンオリンピックにも出場した馬術の法華津寛さんは72歳。
エベレストの最高齢の登頂記録は三浦雄一郎さんの80歳。あげていけばきりがありませんが、陸上のマスターズ大会などをみても、80歳を超えてから陸上をはじめたという人、100歳を超えてもなお、大会に出場し続ける人など、珍しくありません。年をとるとなにもできなくなるという思い込みや偏見を、エイジズムとよんだりします。でもじっさいは、若い頃と変わらないように、むしろ若い頃以上に、年をとってもできることはたくさんあるわけです。

バック転を目標にするのもいいでしょう。ですが、まずはお孫さんと一緒にダンスができる、ステージに立つというところを目標にして、最後にバク転を目指してみてはどうでしょうか。マラソンで、いきなりフルマラソンを目指すより、5km、10kmと、距離を徐々に伸ばした方が良いのと同じです。

祖父と孫のダンスバトル、楽しみにしています!

(イラスト: のでこ)

平松隆円…化粧心理学者 / 大学教員

1980年滋賀県生まれ。
2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。国際日本文化研究センター講師や京都大学中核機関研究員などを経て、現在はタイ国立チュラロンコーン大学講師。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。よそおいに関する研究で日本文化を解き明かしている。NTV『所さんの目がテン! 』、CX『めざましどようび』、NHK『極める 中越典子の京美人学』など番組出演も多数。主著『化粧にみる日本文化』(水曜社)は関西大学入試問題に採用されるなど、研究者以外にも反響をよんだ。ほかに『黒髪と美女の日本史』(水曜社)など。

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