【直撃!COBS】日本でいちばん大きい図書館、「国会図書館」で働く人の人数は?
国立国会図書館に足を運ぶことがたびたびあります。整然とした館内で「あの文献の後はあれを見たいな~」と考えているだけでゾクゾクと興奮を覚えるというか、いるだけで「勉強している」気がしてきます。「ヨガを始めようと思ったらまずヨガウエアとヨガマットをそろえるタイプ」ですが、好きです国立国会図書館。
そんな国立国会図書館。一利用者として訪れるたびに、気になっていることがあります。何かというと、館内にいるスタッフの方の多さ。もちろん、年間の利用者数は45万7,140人(平成20年)という巨大な図書館なのでスタッフさんが多くて当たり前。
でも、図書カウンター(※1)や複写カウンター(※2)など複数の受付カウンターで働いている方の数を見るだけで、それぞれざっと数十人もいらっしゃるんです。
皆さん、慌ただしく業務を行っているので、とても忙しいのだと思います。見えているところだけでもこの数なのであれば、一体、全体ではどのくらいなのか……。想像して途方に暮れたので、広報の方にぶつけてみました。
広報の渡辺さん「国立国会図書館は東京本館(永田町)、関西館(京都・精華町)、国際子ども図書館(上野)の3館があります。3館合わせた職員数は現在898人です。東京本館については、現在約720人の職員がいます。ちなみに、建物の総面積は新刊と本館を合わせて148,000平方メートル。東京ドームの3倍以上です。
ただ、大部分を書庫が占めるので、利用者の方はそれほど広くは感じないと思います」
―そんなに!図書カウンターにいらっしゃる方だけでもすごい人数ですもんね。
渡辺さん「現在カウンターの受付の一部や検索パソコン近くで操作のサポートしているのは外注業者なのです。ですから、職員の数には含まれません」
ちなみに、外注業者の人数は増減があるので正確な人数を出すのは難しいそう。
―それでは、720人の職員の皆さんはどんな業務をしていらっしゃるんですか?
渡辺さん「利用者の方にあまり知られていない業務では、国会議員のレファレンスに対応する、調査及び立法考査局という部署があります。調査依頼に応えるほか、審議に使われそうなテーマを事前に予測してレポートにまとめます」
―それは知りませんでした!
渡辺さん「このほか、毎日納入される蔵書の受け取りとデータの作成や、壊れてしまった本の補修。『近代デジタルライブラリー』などウェブサイト上のさまざまなコンテンツ作成に関わるスタッフがいます」
―分かりました。ありがとうございました。
きっとすごい人数だろうと思ってはいましたが、私のちっぽけな予想をはるかに超えていました。
これから利用する際には、書庫に眠るたくさんの蔵書だけでなく、働いているたくさんの方にも思いをはせたいと思います。すごく有益な勉強している気分になれそうです。
※1蔵書はすべてスタッフしか立ち入ることができない書庫にあるので、利用者は図書カンターで利用したい蔵書を請求し、取り出してもらう(混んでいる際は20分くらい待つこともある)
※2利用者が自分でコピーを取ることはできない。複写カウンターで依頼する(こちらも混んでいる際は20分くらい待つ)
(小川たまか/プレスラボ)
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