【エンタメCOBS】どっきり! ちぎりにんじんを電子レンジに入れると爆発!?
「にんじん、爆発させてみる?」
突如、過激なことを言い出したのはマッドサイエンティストの川口友万さん。『大人の怪しい実験室)』(データハウス)の著者であり、「ミミズバーガー」や「髪の毛で造る醤油」など、数々の都市伝説を実際に試し、自ら食べることによって都市伝説の真偽を確かめたというとんでもない方です。
川口さんによると、ある条件を満たすと、千切りにしたにんじんが電子レンジの中で爆発を起こすとのこと。(リンク:名古屋市消費生活センター)というところで過去に検証されています。でも、本当に爆発するのでしょうか?電子レンジに慣れ親しんではや10数年、そんな話は聞いたことがありません。
川口友万さん(以下、川口)「そもそも、電子レンジで加熱するというのは、電子レンジから出るマイクロ波によって、にんじんに電気が発生して温まる、という仕組みなんだよ。で、このときに、千切りしたにんじん同士の接触している部分が少なかったり圧力が弱かったりすると、にんじんに電気がスムーズに伝わらずに『放電』が起こって爆発するのよ」
――そんな簡単に、電子レンジの中でにんじんに爆発されたら、恐ろしくてうかうかにんじんを調理できないのですが…………。
川口「もちろん、めったに起こる現象ではないよ!ちょっとやってみよう」
――……大丈夫ですか?爆発しちゃって、電子レンジが壊れたりしませんか?
川口「大丈夫大丈夫!」
実験慣れしている川口さん、さすが肝がすわっています。
ビビる私を横目に、いそいそとにんじんを刻み始めました。2010年もいよいよ始まることですし、いっそのこと派手に(しかし事故にならない程度に)スパークして、おめでたい気持ちになりたいものです。
そして、いざ、にんじん投入!
500Wで2分ほど加熱します
しかし、待てど暮らせど、一向に爆発する気配がありません。2分後、レンジから出てきたのは、ホカホカとおいしそうにゆだったにんじんたちの姿。その後、何度もにんじんを刻んでは温め刻んでは温め、と実験を繰り返すものの、ゆで上がったにんじんの量が増える一方です。
――……おいしそうになっちゃいましたね。
川口「……ね。なかなか成功しないでしょ?もうちょっと細く切って、にんじん同士がくっつくかくっつかないかくらいのギリギリで並べてみようか」
そこで、今までよりも細く、そして慎重ににんじん同士をギリギリの間隔で置いて温めた結果……、1分ほど加熱した段階で「ボッ!!」と一瞬火がつきました。
(あまりに突然のことで、写真におさめられませんでした)
レンジから出してみると、一部黒く焦げた形跡があります。
にんじんを無造作に重ねるのではなく、このように接触する部分を少なくした並べ方をしたところのみ、焦げ跡がつきました。
――すごい!爆発とまではいかないですけど、火がつきましたね!
川口「もうちょっと派手にやりたかったけどね~。やっぱりにんじん同士の接触部分を極力少なくするのがポイントみたいだね。くっつくギリギリの部分があると、そこで放電が起こるのだと考えられる。まあ、普通はこんな並べ方でにんじんを温めないから、なかなか起こらない現象ということで、安全性は証明されました」
実験の結果は、ささいな発火程度に終わりましたが、にんじんが爆発するかどうかを何度も試行錯誤するのは興味深く、楽しい時間でした。爆発に失敗してたっぷりとゆで上がったにんじんをおいしくいただきつつ、2010年はじっくり腰を据えてトライ&エラーを繰り返す年にしよう、と心に誓ったのでした。
(朝井麻由美/プレスラボ)
※爆発しなくてほっとしたような、ちょっとがっかりしたような微妙な気分になりました。
でも、この感覚嫌いじゃないです。コブス横丁は今年も不可能に挑戦しては失敗を繰り返すことを誓います!
【関連リンク】
電子レンジがスピードアップのコツ!?果実酒を一日で作れるか実験
電子レンジって、便利よねぇ。
『大人の怪しい実験室』(データハウス)
「ミミズバーガー」のお味は…………?
自宅で簡単!?干し野菜の作り方
にんじんも干すとおいしいのでしょうか?