【コブスくんの使えそうな仕事術】滑舌(かつぜつ)が悪い……。ペラペラ電話応対する極意とは?
「お、お世話になっております。株式会社プレパッペボ○÷※▽●□×……」
社会人になりたてで最初の洗礼といえばコレ、電話応対。慣れないビジネス用語に四苦八苦した上、妙に言いづらい自社名を言う際にカミカミに……。こんなとき、電話の相手や、周りの席の人との間に流れる空気はいかんともしがたいものがあります。
どうにかしてペラペラとよどみなく電話応対をできるように、滑舌をよくしたい!その極意を、舞台演出家で、俳優養成所や専門学校の声優科で講師もしている秋葉由美子さんに伺いました。
――俳優や声優を目指す方々は普段から早口言葉などを練習しているからか、滑舌がいいですよね。そういう訓練を受けていない会社員でも、電話応対でかまないようにするコツってあるのでしょうか?
秋葉由美子さん(以下、秋葉)「電話応対では、滑舌のテクニック以上に、精神的なものが大事になってきます。役者さんでも、台本があれば上手にできるのに、台本無しでアドリブで演じるとなった瞬間にガタガタと崩れる人がいます。
それと同じで、『慣れない環境や初めての相手』、『オフィスの隣の席の人や上司の目線が気になる』、『電話の内容を聞きとらなきゃ、というプレッシャー』など、不安要素が多ければ多いほど、緊張してかんでしまうのです」
――確かに、私は耳が遠いので、相手が言ってることを聞きとれなくてよく焦ります。
秋葉「聞き取れないのは、相手の顔が見えない不安感とか、相手の話すスピードがすごく速くて圧倒されてしまう、などがありますね。そのスピードにつられて、焦ってしゃべろうとすると、口が回らなくなります」
――そういった、精神的なものからかんでしまうのを防ぐにはどうすればいいのでしょう?
秋葉「ポイントは3つですね」
#1 電話をとる前に一呼吸おくこと
息をふぅ~~っと吐くだけで心の準備ができて、落ち着いて話せるようになります。
#2 電話の相手と、話す内容だけに集中すること
ついつい近くの席の同僚・先輩・上司が気になってしまうかもしれませんが、周りの目を気にすれば気にするほど、緊張してかんでしまいます。
#3 “言わなければいけないこと”をしっかり理解しておくこと
会社名や部署名、名前、営業の方だったら売り込む商品のことなど、“言わなければいけないこと”ってありますよね。それをしっかり自分の中で理解して、自信を持って言えるようにしておくことです。紙に書いて目の前に置いておくのもいいでしょう。ただ、紙に頼りすぎると、とっさの出来事に反応できなくなりがちなので、そこは気をつけてください。
ちなみに、一番かみやすいのは会社名や部署名です。あと、最近では役職名なんかもややこしいのが多いですよね。
――「エグゼクティブプロダクトマネジャー」だとか、「ハイパーメディアクリエイター」だとかですね。このあたりは単純に滑舌のよさも問われるような気がするのですが……やっぱり早口言葉をコツコツ練習するしかないのでしょうか?
秋葉「日常生活を送る分には、早口言葉まではやらなくてもいいとは思いますが(笑)、すぐにできることだと、口を意識してあけるようにしてみるといいですよ。例えばコンビニの店員さんで『ありがとうございました』と言ってるのが『ありやっしたー』のように聞こえることがときどきありますよね?口をあまり動かさず早口で言っていると、あのように聞こえてしまう。不自然に大きく動かす必要はないですが、ちょっと意識すると、噛むことも少なくなりますし、ハッキリとした言葉が相手に伝わります」
「呼吸」に「口を動かすこと」に、思ったよりも簡単に越えられそうだと分かった「カミカミの壁」。自分の会社名・役職や、今まさに売り込まんとしている商品の内容を噛んでしまっては残念でなりません。それに、50年以上前は、世の中にこんなにも複雑なカタカナ名の役職がはんらんするとは誰も思っていなかったことでしょう。
将来、何かの間違いで「ハイパーメディアコブス横丁」なんてサイト名にならないためにも、今から訓練しておこうかと思います。赤コブス横丁、青コブス横丁、黄コブス横丁……。
(朝井麻由美/プレスラボ)
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