【エンタメCOBS】千円でべろべろに酔える「せんべろ」の知られざる世界
千円でべろべろになるまで酔える居酒屋を略して「せんべろ」と呼ぶそうです。酒豪で知られた作家・中島らもさんが、自著『せんべろ探偵が行く』でこの名を使い始めたことがきっかけで広まったとか。この不況下で懐事情のさみしい飲んべえにはたまりませんね。一度飲み会に行ったら3,000円は軽く飛んでしまう時代に、1,000円でべろべろになれるってどんなサービスなんでしょうか?都内の有名店を回ってみました!
■西口やきとん(浅草橋)
まず一軒目は浅草橋にある「西口やきとん」。繁華街の外れにポツンとお店を構えてますが、ここは知る人ぞ知る「せんべろ」の有名店。平日の夕方以降、近隣のサラリーマンや常連客でにぎわいます。この日も食欲をそそる焼き鳥の香りに引き寄せられるように、次々とお客さんが入っていきました。
おやじだらけで大盛況の店内。
今どきの居酒屋のムーディーな雰囲気とは一線を画す趣です。一人で黙々と焼き鳥をつまみながら飲んでいる客も多い。ちなみに入り口側は立ち飲みスタイルですが、奥にはテーブル席もあるので、座ってゆっくり飲むこともできます。とりあえず、いろいろと注文してみました。
皿なんこつ(150円)
思わず「これ、なんこつ?」と聞きたくなる、謎の肉塊が登場。名物メニューの一つ「皿なんこつ」だそうです。なんこつのコリコリと固いイメージを覆す、ふわふわの食感(コラーゲンのようなものが入っている?)が特徴。肉々しい味わいが、酒をあおります。
そのほか、レバ刺し、焼き鳥盛り合わせ(5本)、レモンハイボールを注文。レバ刺しは涼しい季節限定の人気メニューで、生のレバーをオリジナルのニンニクみそにつけていただきます。焼き鳥もアツアツジューシーで美味しい。ちなみに最初の一杯で頼んだレモンハイボールは非常に濃く、明らかに“飲んべえ仕様"でした。お酒に弱い人はこの一杯で十分べろべろかなと思いました。さて、肝心のお会計は?
「1,030円だよ」(ねじりハチマキの店員さん)
安い、安すぎる!(もっと飲みたい!)というわけで、財布にも気持ちにも若干の余裕が生まれたため(酔ってきている)、その足で2軒目の「せんべろ」を攻めることにしました。
■ニューカヤバ(茅場町)
もちろんここも立ち飲みスタイル。昭和を感じさせるレトロな内装の店内に歴史を感じます。
ちなみに先ほどの「西口やきとん」の客層はおやじばかりでしたが、「ニューカヤバ」では男性客に連れられた女性客の姿も見られました。お仕事帰りでしょうか。お疲れさまです。
名物はお酒の自動販売機。芋焼酎、麦焼酎、泡盛、日本酒などがあります。コップ1杯分で100円。日本酒はかんとひやをボタンで選ぶことができます。それにしてもこのマシンいいですね、自宅にあったら楽しそうです。
「ニューカヤバ」は基本的にセルフサービス。カウンターにお総菜がたくさん並んでいるので、その中から好きなものを選び、その場でお金を支払います。この日は、個人的にも大好きな「おでん」と「冷ややっこ」を注文しました。
おでんは大ボリュームで300円!
定番の冷ややっこは200円。でかい!
そのほか、おひたしや煮物など “おふくろの味"的なメニューが多く、どれもおいしそうでした。その後、一人ということもあってか妙にテンションが高くなってしまい、店内で放送されていたテレビ番組を見ながら、もう一杯熱かんを飲みまして、総額は700円でした。うーん、大満足!
このほか、酒屋さんの奥の立ち飲みスペースなども「せんべろ」と呼ぶそうです。都内にはまだまだ知る人ぞ知る「せんべろ」スポットが眠っているようなので、もっと開拓していきたいですね。
また、チェーン系の居酒屋が勢いを増す時代ではありますが、いつまでもこうしたお店が一つの文化として残っていってほしいなあと思いました。もちろん、飲んべえとしても。
(根岸達朗/プレスラボ)
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