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【エンタメCOBS】冬の野良猫はどこにいるのか?

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猫はいいですね。あのひょうひょうとしたたたずまいといい、無駄のないフォームといい、そして時にはベッタリと甘えを見せつつ、ポーンと突き放すような気まぐれさもあって、常に自由奔放のゴーマイウェイ。それが人間の男だったら、容姿端麗で、運動神経抜群で、なおかつちょっとスカしたところもあって、女性を魅了してやまないクールガイなのではなかろうかと、僕は内心、彼らをどこかで見習いたい気持ちすら持っているのだ。

しかし、そんな猫ちゃんのことでどうにも気になっていることがある。それは家猫でなく、野良猫のこと。そう、考えてもみてほしい。季節は冬である。木枯らしが吹き荒れる、寒い冬である。
彼らはどのようにして日々を過ごしているのか。寒くはないのか。辛くはないのか。「飼い主のいない猫」の問題に取り組む「東京都福祉保険局」にお話を聞いた。(photo by matsumur)


――冬の野良猫はいったいどこにいるのですか?

「多くは民家の軒下やダンボールのすき間など、雨風をしのげる所にいるのではないでしょうか。また、比較的暖かいエアコンの室外機の上や、保温性の高い発泡スチロールの中、そのほか、枯れ葉の中に埋もれるように潜んでいたというケースも聞いたことがあります。基本的には人目につかない所にいるとは言われますが、私たちもはっきりと居場所を認識しているわけではないので、憶測でしか申し上げることができません」(東京都福祉保険局、以下同)

――凍死してしまう猫はいないのですか?

「私たちの所への相談は、交通事故にあったり、病気で行き倒れていたりする野良猫を保護してほしいというものが大半で、『猫が凍えているので……』といったものは聞いたことがありません。ただ、どんな状況でも弱っている猫がいれば治療を施すなど対処はします。
動物愛護センターなどに運び、元気を取り戻すまでケアをすることもあります。しかし、大半は搬送中に死んでしまったり、手の施しようがなく、安楽死も……。残念なことではありますが」

――寂しい話ですね。ありがとうございました。

冬の猫の居場所についてなんとなく目星はついたが、憶測であると言われれば、まだモヤモヤが晴れたとは言えない。そこで猫の生態などについても詳しいであろう、「日本動物愛護協会」に話を聞いてみた。――あの、冬の野良猫はいったいどこに?

「この問題は根深いんです。あなたの単純な好奇心で『猫がどこにいるのか?』なんていう質問には答えられません」(日本動物愛護協会)

――猫が好きだからこそ気になっているんです。
冬の野良猫が凍える思いをしているということが伝われば、多くの人の野良猫に対する意識が変わるかもしれないじゃないですか?

「すでに野良猫のために自宅の敷地内に専用の家を造ってあげている人や、地域でお世話をすることで猫を保護しようと活動している人もいます。そもそも野良猫というのは野生ではありません。人間が野放しにしたからこそ、生まれてしまったのです。何度も言いますが、この問題は根深いのです。お答えすることはありません」

――そうですか、ありがとうございました。

冬の夜道でふいに出会う野良猫に、「これからどこにいくのか」と聞いてみたい。しかしそれに答えてくれるはずもなく、彼らはいつも目にも止まらぬ早さでどこかに消えていってしまう。行き先がわかったからといって、なにが変わるというわけではないのに、僕はなんだかそのことばかりが気になってしまうのである。


(根岸達朗/プレスラボ)

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猫と上手に共生していけたらいいなあと思います

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