【雑学キング!】賞味期限を過ぎた卵、本当はどのぐらい過ぎても食べられる?
卵のパッケージを見てみると、賞味期限の表示の下あたりに「賞味期限は生で食べられる期間です。賞味期限を過ぎた卵は、十分に加熱してなるべく早く食べましょう」というような表記があることが多いです。少しでも賞味期限が過ぎたモノはドキドキしながら過熱して食べることもしばしば。「なるべく早く」って、どのぐらいの期間を示しているのでしょうか。
毎回不安になるのもなんなので、一体どのぐらいまでなら火を通せば食べられるのか「ヨード卵・光」でおなじみの日本農産工業株式会社のお客さま相談室に聞いてみました。
――賞味期限を過ぎてしまった卵でも、加熱すればまだ食べられるんですよね。どのぐらいまでなら大丈夫なのでしょうか?
「各家庭での保存状態や、販売店での販売方法によっても変わってきます。お客さまからのお問い合わせがあった際には、私どもでは『十分に加熱していただければ、1週間ぐらいまで食べられます』とお伝えしています」
――1週間ですか。
例えばゆでたまごにして保存しておいた方が良い、とか卵を長持ちさせる方法はあるのですか?
「ゆでたまごにするより、生たまごのほうが日持ちします。卵の中に菌が侵入してしまった場合、白身に含まれる酵素が菌を殺してくれるのですが、熱を加えるとこの酵素の働きがなくなり腐りやすくなってしまうのです。ですので、食べる直前まで熱を通さずに保管しておくことをおすすめしています」
白身に菌を殺す働きがあるなんて、さすが卵も生き物ですね。しかし「賞味期限を過ぎた卵は食べたくない」という方も多いように感じます。そもそも、一体卵の賞味期限はどのように設定されているのでしょうか。
農林水産省によると「卵の賞味期限表示は、卵のサルモネラ菌による食中毒防止の点から、サルモネラ菌の増殖が起こらない期間を基準にして『生で食べられる期限』として設定されています。その期間は保存温度によって異なり、保存温度による生食できる日数(理論値)と過去5年間の平均気温など、英国のハンフリー博士の研究に基づいて算出された科学的根拠により決められています」(カギ括弧内、農林水産省の文章を引用)とあります。
人体に悪影響を及ぼさないように、さまざまなデータや研究を根拠に定められたものが卵の賞味期限なのですね。
海外を転々とする友人に言わせると、「卵の賞味期限はもっと長い国が多い。むしろ、賞味期限の表示がない国も多い」ということです。日本は、徹底した管理のもとに安心して食材を口に運べる本当に恵まれた国だと思います。そのことへの感謝を忘れず、これからは賞味期限を数日過ぎた卵は加熱調理した上で、安心しておいしくいただこうと思いました。
※お恥ずかしい話、賞味期限を1日でも越えていたものは捨てていました(特に卵は腐ると怖いイメージがあって)。これからは賞味期限の過ぎたものでもゆで卵にして、板東英二さんばりにばくばく食べようと決めました。(編集部:梅田)
(桜まゆみ/プレスラボ)
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