【エンタメCOBS】制限時間内に脱出せよ! 『リアル脱出ゲーム』に参加してきた
最近、ジワジワと人気急上昇中の「リアル脱出ゲーム」というイベントがあるのをご存知でしょうか。
そもそもインターネット上のゲームで密室などから抜け出すゲームのことを「脱出ゲーム」と呼びますが、それをリアルでやってしまおうというのがリアル脱出ゲームの趣旨。
2007年に京都で開催して以来、関西や東京近郊で回を重ね、今年1月の『東京リアル脱出ゲーム vol.4~廃倉庫からの脱出~』では、のべ2,612名を動員する盛況ぶりだったといいます。今回、本サイトライター陣きっての謎解き好きである私・朝井が、『東京リアル脱出ゲーム・シリーズvol.5~マジックショーからの脱出~』(4月29日~5月5日開催)に潜入し、ゲームを体験してきました。
毎回のイベントごとに、閉じ込められる場所の設定は異なり、今年1月は"廃倉庫からの脱出"、3月に大阪で開催されたときは"ある飛行機からの脱出"、そして今回は"マジックショーからの脱出"となっています。会場に到着すると、ランダムに5~6人のチームに分けられます。友達と一緒に参加してもバラバラのチームにされるので、チームメンバーは皆初対面同士。そして、自己紹介もそこそこに、イベントスタッフの手によって、チームメンバーが全員手錠(縄)でつながれます。
いきなり縄でつながれて人見知りしている暇もありません。
今回のゲームでは、チームの机の下に置かれている"爆弾"(もちろん本当に爆発したりはしない)を解体することが、脱出成功につながるのだそうです。チーム全員が机の周りを離れると、爆弾が爆発してゲームオーバーになるので、必ず数人は机周りに残っていなければなりません。爆弾を解体するためのクイズやヒントは、隣の部屋に置かれています。そのため、まずは全員がつながれた手錠をはずす解除キーを手に入れ、はずれたあとにチーム内の何人かが隣の部屋へ行く必要があります。
ゲームが始まると、今回の設定は"マジックショーからの脱出"ということで、ステージ上にマジシャンが「皆さん、ご参加あざーす!まずは僕のマジックショーをお楽しみください」と現れました。
おそらくこのショーの中にも脱出へのヒントが隠されているのでしょうが、一体どこに留意して観察すればいいのか、この時点ではまったく分かりません。マジックショーの終わりを合図に、司会が現れ「今回はご参加いただき、あざーす!皆さんは、この会場に閉じ込められました。
1時間の制限時間内にチームで謎を解いて脱出してください」とのアナウンス。
それぞれのチームには、道具やクイズ、解答用紙の数々に、今回の謎解き専用の携帯電話までが配られました。クロスワードやアナグラムの問題を目の前に、推理モノの漫画や小説で育った底力を見せてやる、と内心燃えてきた私。クイズやIQテストの類は得意なのです!フンッ(鼻息)。もちろんチームメンバーは全員、縄製の手錠でつながれたまま。目の前のこれらのパズルを解くことで、手錠をはずす鍵も手に入るようです。
せっせとパズルを解いて、解答用紙を埋めていきますが、あと一歩のところでどうしても手錠をはずすためのキーにたどり着けず、行き詰ってしまいました。すでに手錠がはずれているほかのチームもあるのに……と周りを見渡してみると、ステージ上で謎の動きをするスタッフの方々を発見。
しばらく見ていると、どうもそれが行き詰まりを打開するヒントになっていた模様。何分も前から同じことをステージ上で繰り返していたようですが、目の前の解答用紙にばかり気を取られていて、すっかり見逃していました。
手錠も無事はずれて、あとは爆弾の解体にまい進するのみ。隣の部屋へ移動して、爆弾解体用のクイズを順調に解いていきました。黒いカバンの鍵をあけると、中にはいわゆる"爆弾"が。
右から赤・黄・青のどの色のコードを切るかが最後のクイズ……。この時点ですでに残り5分。紙に書かれた数字「15 10 6 9 2 14」の暗号が解けません。
結局、このラスト問題が解けず、私たちのチームは脱出に失敗してしまいました……。ああ、悔しいです。
そこで、悔しさのあまり、終了後に全部のコードを切ってみました。
すると、赤・黄・青すべてに何らかの指示が記載されていますが、赤を切るのが正しかったようです。「15 10 6 9 2 14」の数字が、ゲームの最初の方で解いたクロスワードの数字を表しており、この数字の個所にある文字を拾うと「キルノハアカ」になる、とのことです。そして、赤色の下に書かれていた指示は、「『あ』を『か』に変える」。これは一体どういうことでしょうか。
ところで、ここまで読んでくださった皆さんは、文章の冒頭でのマジックショーのマジシャンや、イベントの司会の方々の言葉の中に不自然な点があったのに気付いたでしょうか?それは、"ありがとうございます"の言葉を、すべて"あざーす"と言っている点。
そう、これ以外にもゲーム中、スタッフの方々がしつこいくらいに「あざーす」という言葉を繰り返し口にしていたのです(ゲームに夢中で私はまったく気付いていませんでしたが)。
つまり、「『あ』を『か』に変える」は、"あざーす"を"かざーす"に変えるという意味。道具の一つとして配られた携帯電話の「かざし機能」を使い、「『あ』を『か』に変える」と書かれた場所にかざすと、見事脱出成功、ゲームクリア、という仕掛けになっていたそうです。
ただ単に与えられた問題を解くのが速いだけではダメで、細かいところに気付く観察力や、ちゃんと周りを見渡す視野の広さがなければならない、となんだかゲームを通して人生の教訓をもらったような気分になりました。
ちなみに、イベント開催期間中、「参加した全668チーム中、脱出に成功したのはたったの76チームだけ」(リアル脱出ゲーム・広報の上砂智子さん)と、クリアするチームの方が圧倒的に少ないとのこと。謎解きの腕に自信のある方はもちろん、負けず嫌いの方もハマることうけあい。ぜひ挑戦してみては。
(朝井麻由美/プレスラボ)
【関連リンク】
リアル脱出ゲームオフィシャル
http://realdgame.jp
次回のリアル脱出ゲームは、2010年9月11日から開催の『夜の遊園地からの脱出』(@よみうりランド)。
前売りチケットは6月5日から販売開始。詳しくはリンク先で
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