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【雑学キング!】最近あまり見かけませんが……パンチパーマのススメ

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最近、パンチパーマの人を見かけない……。

昔はチラホラ、パンチパーマの方が、周りにいたような気がします(筆者の中学校の担任がパンチパーマでした)。また、漫画やメディアなどにもパンチパーマの方がいたような気もするのですが、見る機会も減ってきています。パンチパーマは魅力的なはずだ!ふと、そんな思いに駆られましたので、その魅力を、東京・飯田橋で「スワン」という理容室を経営をされているこの道55年(!)の河合さん(写真)に伺ってきました。


■パンチパーマの名前の由来はあの雑誌だった……

――パンチパーマってそもそもどういう定義でしょうか?

「160℃のアイロンを使ってつくる髪型です。『アイロンパーマ(アイパー)』の一種ですね」

――最近ではパンチパーマにする人って少なくなってますよね。

「今は全盛期の1~2割くらいしかいませんね。昭和40年代に日本で生まれて、数年後にブームになったんです。
俳優の清水健太郎さんなんかの影響が強かったですね。今で言うファッションリーダー的な存在だったので」

――ところで、「パンチパーマ」という名前の由来は?

「若者に人気だった『平凡パンチ』という雑誌がありました。そこから若い人に広まっていったのと、殴るという意味の"パンチ"、それからパンチを効かせるの"パンチ"などいろいろな意味を込めて『パンチアイロン』という商品が生まれたんです。それがパンチパーマの由来になっているようです」

――なるほど~。しかし、どうして廃れてしまったのでしょうか?

「ファッションとして、という以上に『アウトローな男』というイメージがついてしまったからでしょうね。男のなかでも硬派な人がパンチパーマをかけるようになってしまった。『容疑者はパンチパーマの……』という報道もよくありますね。ファッションから離れてだんだんマニアックな方向になっていってしまったんです」

■パンチパーマは究極の技!

――今ではパンチパーマをかけられる理容師もだんだん減っていると聞いたんですが。


「パンチパーマをかけるには理容師の技術が必要なんです。理容師にとって究極の技術と言ってもいいでしょう」

――きゅ、究極ですか!?

「160℃のアイロンを使いながらすばやくカールをつくらなければいけません。もちろん、お客さまの皮膚に触れてしまったら大やけどをさせてしまいます。また、長くあてつづけていると髪も痛んでしまう。職人の技ですね」

――そんな素晴らしい技術が廃れてしまうなんてもったいないじゃないですか!!

「髪型が時代とともに移り変わっていくのは仕方ないですね。また新しいスタイルを編み出していかなければいけません」

――たしかに。でも、時代の流れとは言え少し寂しい気もします。最後に、パンチパーマ普及のために、そのメリットを教えてください!

「まずセットが要らないところでしょうね。
頭を洗ったらそのまま乾かせばいいだけ。パンチパーマとして全体にかけなくても、耳の上がはねてしまう方や髪が立ち上がってしまう人なんかは部分的にアイロンをかけるのがいいんじゃないかと思います」

日本独自の文化であり、理容師にとって究極の技を必要とするパンチパーマ。そんな技術を廃れさせてしまうのはもったいない。パンチパーマを広める良い方法ってないものでしょうか?

(萩原雄太/かもめマシーン×プレスラボ)

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