【COBCOB世論調査】誰もが探偵になれる!? 私が体感したTwitter事件簿
探偵と言えば足を使っての聞き込み調査が身上ですが、携帯一つで探偵になれるかもしれないのがご存じ「Twitter」です。
浜田幸一容疑者の逮捕前の最後のつぶやきが、自身の逮捕を予告した暗号メッセージだったのではないかというニュースがネット上で急速に拡大したことはまだ記憶に新しいと思います。
ちなみに、話題となった浜田容疑者の最後のつぶやきは「熱帯夜、熱帯魚、熱帯雨林、渡り廊下走り隊」という意味不明なものでした。
浜田容疑者が「渡り廊下走り隊」を認識しているという事実にも軽くビックリしましたが、取材記者や多くのネットユーザーがそのつぶやきの"解読"に頭を悩ませました。
「『熱』が三つで『熱三=ねつぞう』、『帯』、『隊』と、読みが『タイ』の漢字が4つで『タイフォー=逮捕』、あわせて『捏造(ねつぞう)逮捕』を予告したメッセージではないか」なんていう説もありました。
ま、真相は闇の中です。本人の口から語られる日は来るのでしょうか。
そんな浜田容疑者ほどのビッグネームではなくとも、われわれがフォローしている知人・友人のつぶやきから思わぬ展開や解決を見せるドラマが潜んでいるものです。
今回は、そんなプチ探偵気分になれるエピソードを探ってみました。
■Twitterで浮気調査?
それまでTwitterにまったく興味のなかった都内在住のある女性は「好きなタレントがつぶやいているから」という理由でTwitterに登録しました。早々に好きなタレントのつぶやきには飽きてしまい、ふと彼氏の名前を検索してみると、彼氏のアカウントが出て来ました。
彼氏のフォロワーは63人、それに対して258人をフォローしているというアンバランスさにちょっと不信感を覚え、しばらくフォローせずフォロワーにもさせずの「静観」と言う名の張り込みが始まりました。女性は、毎日のように彼氏のつぶやきをチェックし一つの法則を発見しました。
「今日お会いした○○です!覚えてますか??」
女性ユーザーへのリプライの多くに見られたパターンでした。どこで会った女性に向けてのつぶやきなのかは定かではありませんが、明らかに出会いをきっかけに親交を深めたいようなリプライでした。
その女性からのリプライ返しがあり、数回のキャッチボールがあった後「フォローしたので、ここからはダイレクトメッセージで^^」な誘導で決定的なやりとりは内密にことを進めるという用意周到さでした。
その女性は、疑わしいすべてのつぶやきをコピー&ペーストで収集し彼氏に突き付けたと言います。
■返済能力の有無を確認?「貸したお金、早く返してよ!」
ある社会人の男性は、昨年、学生時代の友人に30万円を貸していました。その友人は学生時代から続ける劇団で役者の道を志しながらのアルバイト生活。
割の良いバイトを、と思い引っ越しのバイトをしたいと思ったのですが運転免許がありませんでした。「毎月少しずつ返すから」という約束で免許を取るための資金として、30万円を友人に貸した、この男性。
友人の夢を応援したい気持ちとお金を貸せる社会人であることの優越感、その両方に酔っていたと言います。
しかし、お互いの生活が忙しくなり、連絡も滞るようになっていきました。気になるのは貸した30万円の返金です。
それとなくメールで聞いてみると「本当にごめん……。今きつくて……。もう少し待ってください」という切実な懇願メール。
本当に懐が厳しいのだろうと思い、気長に構えようとした矢先、友人が所属する劇団のTwitterアカウントの存在を知りフォローしました。どうやら劇団員が持ち回りでつぶやいているらしいのです。
すると、その友人が「わが家も地デジに買い換えました!」というつぶやき。地デジのテレビをバックにうれしそうなピースサインを決める友人の写真付きでした。返済能力があることを確信した男性は返金の催促に踏み切りました。
■上司へのプレゼント
と、ここまでは殺伐とした話が多かったのですが、ここで心温まるTwitterエピソードも。
ある女性は職場の上司(男性)をフォローしていました。「あと1週間で40代も終わる」という上司のつぶやきから、誕生日が近づいていることを暗に知ってしまいました。
そんな女性と同様に同僚の何人かも気付き、せっかくなので何かプレゼントを贈ろうという話に。しかし、間もなく50歳になろうとしている男性がいったい何を欲しがっているのか誰も分かりません。
そこで、彼のつぶやきをプロファイリングすることから最適なプレゼントを導き出そうということになりました。それまで特に注目していなかった上司のつぶやきを一から振り返るといろいろなことが分かって来ました。
・FC東京の熱狂的なファンであること
・最近、短大生である娘との会話が少ないこと
・柴犬(シバイヌ)を飼っていること
・ダイエットが続かないこと
・たまに村上春樹を意識した文体になること
やや強引ではあるものの一つの答えが出ました。
二つ目の娘さんとの会話が少ないことはどうにもなりませんが、FC東京のサッカー観戦に役立ち、シバイヌの散歩に役立ち、ダイエットのジョギングに役立ち、さらには村上春樹のようにマラソンにも挑戦してほしい気持ちを込めて、スニーカーを贈ることになりました。
あえて上司が自分では選ばなさそうな派手なスニーカーを選んだところ、上司はとても喜んでくれたと言います。
Twitterも使い方次第では、不要なコミュニケーションを省略し身近な諸問題を解決してくれることもあるようです。今後もまだまだ広がって行きそうなTwitter。上手に付き合っていきたいものですね。
(フルタジュン/劇団フルタ丸×プレスラボ)
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