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【コブスくんのモテ男道!】ピラティス式。プチパニックを癒やすための5つの方法

マイナビニュース

東北地方太平洋沖地震の発生時や余震時にプチパニック状態となり、その後も災害への心配や無力感による精神的不安を感じるという場合、どうのようにすればよいのでしょうか?

「精神的不安定、緊張を緩和するためには体からアプローチを」と提唱するピラティス指導者(※)でメンタルトレーナー・葉坂多壱貴(はさか・たいき)さんに、「不安定なココロを落ち着けるためのメソッド」をうかがいました。
※ピラティスとは、リハビリから生まれた生命力を高めるエクササイズ。医療の現場やアスリートの体幹強化、俳優のボディメイクなどさまざまな場面で支持されている。


■なぜプチパニック状態になるの?

--そもそもプチパニックとはどのような状態のことをいうのでしょうか。

葉坂先生「不安やイライラ感が積もる、もしくは大地震など想定外のトラブルに見舞われたときに起こる混乱した心理状態、行動のことをいいます。

ヒトには交感神経と副交感神経という二つの自律神経があり、さまざまな生活活動をするうえでは交感神経がアクセル、副交感神経がブレーキの役割を果たしています。心身の状態をコントロールするには、この二つの神経のバランスが最重要なのです」

--では、どうすればよいのでしょうか?

葉坂先生「特に大地震など心配ごとがあると、交感神経が優位のまま24時間を過ごしている状態になることがあります。

つまり、プチパニックというのは、この交感神経が過剰に働いている状態のことです。
アクセルを踏みっぱなしで毎日を過ごしているわけですから、当然、心も体も疲れてしまいます。そこで副交感神経を刺激し、アクセルとブレーキのバランスを整えることが大切になります」

--なるほど。

葉坂先生「これから紹介する5つのメソッドは、いつでもどこでも、オフィスでも家でも通勤電車でも、座っていても立っていても横になった状態でもすぐにできるものですので、ぜひ実践してください」

■目を閉じて視覚情報を休ませる

メソッド1
「ゆっくりと目を閉じて、呼吸を静かに整えます」

「イライラするときや不安で心がざわついてきたら、少しの時間でもいいので、目を閉じてください。これだけでも気を落ち着かせることができます。目から入ってくる情報は脳への刺激が非常に大きいものです。目を閉じることで情報を遮断することになり、自分の呼吸や意識に気持ちが向かいます」

■深い呼吸で副交感神経に働きかける

「不安、恐怖、怒りなどストレスを感じているときは、無意識のうちに呼吸が浅くなっています。質の高い呼吸を行うことで副交感神経が働き、心と体を緊張から緩和に向かわせることができます。繰り返すうちに、不安感は少しずつおさまっていきます。


呼吸の質を高めるには、肺に空気が入るスペースが必要です。そのスペースをピラティスでつくり、たくさんの空気を吸って吐くことを行います。人間は、1日に2万6,000回も呼吸をしています。質を高めると、生命力、バイタリティは劇的に向上します」

■猫背を正す

「緊張と不安を抱えているときは猫背になっていることが多いのです(写真参照)。肺に古い空気がたまったままになり、不健康のモトです。パソコンやゲーム機など、電子機器に向かっている時間が長いときも同様です」

メソッド2
「床に座り、頭を天井に向かって真っすぐ伸ばします。背筋が伸びている状態です。鼻から息をたっぷりと吸い、ゆっくりと口から息を吐くことを10回以上、自分が気持ちよいと感じるまで繰り返します」

「大きな呼吸をすると、横隔膜が上下に運動し、内臓に刺激を与えることにもなります。
体のなかにある空気を吐き切るようなイメージで呼吸してください」

■耳ストレッチで脳を癒やす

メソッド3
「目を軽く閉じて、左右の耳をそれぞれ外側にストレッチをします(写真参照)。気持ちいいと感じるところまで、ゆっくりと耳を引っ張ることがポイント。その状態で、深呼吸を繰り返します」

この方法、東北地方太平洋沖地震の数日後に葉坂さんがツイッターでつぶやいたところ、かなり評判がよかったとか。緊張を強いられる状況下、「耳をストレッチしながら深呼吸」というすぐに実践できる行為に癒やされたという反響が多かったそうです。

「蝶形骨(ちょうけいこつ)という脳のお皿のような役目をしている骨がありますが、蝶形骨と耳は『お隣さん』の関係なので、耳をストレッチすることで蝶形骨を通して脳にアプローチしていると考えてください」

メソッド4
プチパニックの状態から少し気分が落ち着いてきたら、自分を抱きしめるように「自分ハグ」をして、自分で体をさすります。
メソッド5
体を温め、温かいドリンクを飲みます。

メソッド1~5は一つずつでも有効ですし、ひとかたまりで実行するとさらに、体を休息、修復、リラックスの状態に導くことができます。

これら5つの方法は子どもから高齢者まで誰もができる「ちょっとしたこと」ですが、ピラティスの確かな理論に基づいた行為というだけあって、慌てふためいた気持ちを落ち着かせる効果が望めます。


朝昼晩、また精神的に苦しいとき、不安なときに何度も繰り返してください。深呼吸をする習慣が身につき、自分の力で心身を本来あるべきニュートラルな状態にもっていくことができるようになります。

監修:葉坂多壱貴(たいき)氏。ピラティス指導者。メンタルコーチ。大阪、東京でセミナーや個人指導、グループ指導を行う。Learning Pilates認定ピラティス指導者。ネバダ州立大学公認ピラティス指導者。
全脳思考ファシリテーター。http://profile.ameba.jp/hasakataiki/

(岩田なつき/ユンブル)

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