【コブスくんのモテ男道!】消防庁が教える 地震が起きる前に備えるべきこと
いつどこで発生するのか分からない地震。直面したときには気が動転し、どのように行動すればいいのか判断できないこともままあることでしょう。いざというときのために、日ごろから備えを心がけておくことは災害の軽減や精神的安心感につながります。
『消防庁防災マニュアル-震災対策啓発資料-』(http://www.fdma.go.jp/bousai_manual/index.html)にもとづき、「地震に備えるための4つのこと」をまとめました。
■地震に備えるための4つのこと
1. 備蓄品・非常持出品の準備
・備蓄品をそろえておく
地震が発生すると、外出したり生活用品を買ったりと普段どおりの生活ができなくなることも考えられます。数日間は生活ができるだけの備蓄品を準備しておくことが大切です。目安として、最低3日間程度の水や食料品は備蓄しましょう。
また、水や食料品以外は、消防庁発行の「備蓄品チェックシート」(http://www.fdma.go.jp/bousai_manual/too/pdf/store.pdf)に、載っています。
給水用ポリタンク、カセットコンロ、ティッシュペーパー・ウェットティッシュ、ラップフィルム、紙皿・紙コップ・割りばし、簡易トイレ、水のいらないシャンプー、ビニール袋などの生活用品がラインナップされていますので、これらを参考に用意しておきましょう。
・非常時の持ち出し品をリュックサックにまとめておく
地震の被害によっては、避難を余儀なくされることもあります。そこで、下記の「避難時の持ち出しセット」をリュックサックにまとめて用意しておきます。玄関近くや寝室など、すぐに持ち出せる場所に保管しておきましょう。
消防庁発行の「非常持出し品チェックシート」(http://www.fdma.go.jp/bousai_manual/too/pdf/mocidashi.pdf)には以下の記載があります。
貴重品類:現金、預金通帳、印鑑、保険証、身分証
避難用具:懐中電灯、携帯ラジオ、携帯電話用の電池式充電器、予備の乾電池、厚手の手袋、ライター・マッチ、ナイフ、携帯用トイレ、救急用具、薬、生理用品、非常食品、アメ・チョコレート、飲料水、下着・靴下、防寒用ジャケット・雨具、携帯用カイロ、笛
注意したいのが、持ち出し品を詰めたリュックサックの重さです。震災経験者は、
「荷物が重くなると、いざというときにすばやく逃げられません。かさばるとじゃまになるし、避難するにあたって体力を消耗してしまいます」とアドバイスします。
自分で無理なく持つことができる範囲の中で、必要最低限のものをリストアップし、荷物はできるだけコンパクトに軽くしましょう。
また、地震発生後から月日の経過とともに「もう必要ないから」と処分してしまう人もいますが、地震はいつ起きるか分かりません。月に一度は中身の点検をするようにしてください。
2.家族で防災会議を開く
・安否確認方法を決めておく
家族が離ればなれで被災した場合にもっとも心配なのは、家族の安否です。
被災地では連絡手段が限られているので、公衆電話からも利用できるNTTの「災害伝言ダイヤル171」や携帯電話の「災害用伝言板」の利用方法を家族全員で理解しておき、「どの通信手段を使ってどのように伝言をして、どこで集合するのか」をあらかじめ決めておきましょう。
東北地方太平洋沖地震の発生時には、インターネット通話ができる「スカイプ(※)」やツイッターも多く活用されました。自分が日ごろ使用しているツール、家族が使いやすいツールでの通信方法を整理し、「決めごとを記したメモ」を家族全員が携帯しておくようにします。
※2011年3月現在、スカイプは、スマートフォンとインターネットがつながるパソコン、ゲーム機、テレビでの利用が可能です。
・家族の役割分担と避難方法の確認
地震発生の時間帯ごとに、家族の誰が在宅で誰が職場や学校にいて……と居場所のケースを想定し、それぞれの役割を決めておきます。そのうえで、次のことを確認しておきましょう。
・家の中でどこが一番安全か
・避難場所、避難路はどこか
・非常持出袋はどこに置いてあるか
3.避難ルートの確認
・自宅の脱出ルート
自宅にいる際の脱出ルートを考えておきます。玄関が開かないこともあるので、勝手口、ベランダなどからの脱出も想定しておきます。2階より上の階からの脱出には避難はしごを用意しておき、脱出通路には障害となるものを置かないようにします。
・枕元に備えておくもの
就寝時に地震が起こることを想定し、枕元には懐中電灯、眼鏡、入れ歯、スリッパ、携帯電話と電池式充電器、ラジオなどを用意しておきましょう。・避難所までの道順確認
自宅から避難所までの経路を事前に歩いて「避難経路、トイレ、休憩スポット、公衆電話、危険な場所などを記した地図」をつくっておきましょう。災害発生時には、いつもと違って通行できない場合もあります。
できるだけ安全なルートを探しておくと、安心です。
4.家具・家電の転倒防止
・家具の転倒防止
建物が無事でも、家具の転倒で、負傷する、下敷きになるといった可能性があります。タンスや棚はL型金具で壁の桟(さん)や柱に固定し、また耐震シートを有効に使って転倒防止策を施しておきます。引き出しや外開きの扉にはストッパーなどを取り付け、中身が飛び出さないようにしておきましょう。
また、東北地方太平洋沖地震の際、都心に住む人らの体験談を聞くと、「本棚、食器棚、飾り棚、冷蔵庫など、背の高い家具の上部に置いていた本、CD、食器、時計、書類、文房具、ノートパソコン、雑貨などはことごとく落ちてきた」という証言が多数得られました。
これらを防ぐためにも、モノを置く場所にも配慮したいところです。
・家電の落下防止
家電製品が転倒、落下するのも家具の転倒と同様に大変危険です。地震の際、都心の自宅マンションでテレビを見ていたAさんはこう言います。
「買ったばかりの薄型テレビが前に倒れてきて一瞬で画面が破損散乱しました。普通ではない地震だと察知しましたが、精神的なショックが大きくてかなり動揺してしまいました」。
また、油断しがちなのが照明器具です。普段からネジはゆるんでいないか、電球にひびが入っていないかなどのメンテナンスが必要です。
家電も家具同様に、機種や種類によって適切な転倒防止法を選んで処置しましょう。
地震など大災害に備える「備えあれば憂いなし」の精神は、大人の考え方、行動として問われることではないでしょうか。
参照:『消防庁防災マニュアル-震災対策啓発資料-』
http://www.fdma.go.jp/bousai_manual/index.html
(岩田なつき/ユンブル)
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