【コブスくんのモテ男道!】東京防災救急協会に聞く ケガに備える応急手当の知識
地震で激しい揺れに襲われると、物の落下やガラス飛散によるケガ、火事でのヤケドなどが想定されます。万が一周りの人がケガをしてしまった場合、救急の知識があると役立ちますよね。ケガ人の意識がある場合における応急手当の方法を、東京防災救急協会に伺いました。
■身の安全を確保
「ケガ人を見つけて応急手当をしようとする場合、まずは身の安全確保が第一。がれきのあるような場所では、ケガをした本人だけでなく、手当をする人にも危険が及ぶ可能性があります。周囲を見回して、落下しそうなものや倒れそうなものがないかを必ず確認しましょう。二次被害を避けるためには、移動をしてから手当すべき場合もあります」(東京防災救急協会担当者、以下同)
■出血している場合
「直接圧迫が有効です。やり方は、清潔なタオルなどで患部をギュッと押さえる。
病院で採血した後に注射した個所を押さえるのと同じイメージです。傷のある部分は心臓よりも高い位置に持っていくようにしましょう」
■骨折している場合
「骨折した部分が動くと、骨と骨がこすれ合って痛みが増します。添え木で腕の位置を固定するのが一般的な処置ですが、家庭に必ずしもあるとは限りません。雑誌を丸めて硬くしたものや、傘などで代用できます」
■ヤケドをした場合
「流水で冷やします。衣服を着たままでヤケドを負ってしまった場合には、無理に脱ごうとすると皮膚が一緒にはがれてしまうことがあるので、衣服の上から冷やすようにしましょう。また、広範囲にわたるヤケドの場合、全身を冷たい水で冷やしてしまうと低温症になる危険があるので、体温が下がりすぎないように気をつける必要があります」
■目にガラスが入った
「とにかくこすらないで、洗い流します。眼球を傷つけてしまうとガラスがとれた後でも痛く、バイ菌が入って化膿(かのう)することもあります。目は両目が連動しているので、片目だけ使うつもりでももう一方も動いています。
一番良いのは、両目をつぶって眼球を動かさないようにし、移動の必要があるときには誰かに誘導してもらうことです」
■三角きんが便利
「応急処置に役立つツールとして、三角きんが有効です。止血に使ったり、包帯代わりにしたり、ケガ部分を固定する際にも使えるので、家庭に一つあると便利です。これを機に、応急手当用に清潔な三角きんを用意しておくのも良いかもしれません」
「救急車を呼んだよ」、「今助けを呼んだからね」などと、声をかけて励ますことも大事な応急手当と言います。ケガをした本人の不安を取り除くために、身体的な手当だけでなく、メンタル面を支えることも意識したいものですね。
(栗本千尋+プレスラボ)
東京防災救急協会
http://www.teate.jp/
東京救急防災協会では、応急手当用品の販売だけでなく、応急手当に関する講習も行っています。きちんと実践で学び、正しい知識をつけておくことをおすすめします。
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