【コブスくんのモテ男道!】1日2回シャンプーOK?皮膚科医に聞く間違いだらけの清潔習慣
つめが伸びると気になってつい深づめになるまで切ってしまう、足のニオイは消臭スプレーでごまかす、伸びた鼻毛は抜きとる……まだまだあります、無意識にしている「清潔習慣」。でもちょっと待って、その習慣、クセ、本当に大丈夫なのでしょうか?実は問題あったりして……?
そこで、はざの皮膚科院長のはざの比呂江先生に、「これらの清潔習慣は正しいのか」をジャッジしていただきました。
■キレイ好きなので1日2回シャンプーする
キレイ好きな礼二君(29歳/会社員)。朝シャン&夜シャンと1日2回のシャンプーを欠かさず、また、休みの日には、朝、昼、晩と洗髪を繰り返す。先生、これはOKでしょうか?
はざの先生「ダメです。シャンプーをすればいいというものではありません。シャンプーのしすぎは頭皮を傷め、フケの原因にも。正しくは、次のように洗ってください。
1.低刺激のシャンプー剤を使う。
2.シャンプーを直接頭につけないで、手にとって泡立ててから使う。
3.つめを立てて頭皮をごしごし洗わないで、指の腹でもみ洗いをする。
4.お湯でよく洗い流す。洗い残しは最悪で、頭皮のトラブルのもとになります。
5.リンスやトリートメント剤は、頭皮にはつけずに、髪にもみこむだけにする。
6.よくすすぐ。
7.タオルドライではごしごしと頭皮を刺激せず、ポンポンと頭にタオルを置く感覚で。
8.ドライヤーは高温の熱を同じ個所にかけ続けないこと。
この方法の特徴は、「刺激を与えすぎないようにすること」です。これで2週間ほど様子を見て、症状が回復しないなど気になる場合は皮膚科に相談をしてください。頭皮の異常なども含め、適切な処方を行ってくれます」
洗いすぎはダメですね。頭皮にはそっと、やさしく触れるようにしましょう。
■つめが伸びるのがキライ。いつも深づめ状態
つめをかむ、むしるクセがある、つめは仕事の作業や家事の邪魔になるから深づめのほうがいい、という人が周囲にけっこういます。これはOKなのでしょうか?
はざの先生「ダメです。
絶対ダメ!つめはモノをつかむためにあります。人間はつめをなくしたら、握力が格段に下がるというデータがあります。
それに、深づめだと指先からばい菌が入って炎症を起こし、化膿(かのう)した状態になる『ひょうそう』になる人も多いんですね。そうなると、飛び上がるほど痛みます。足の指で中程度の症状になれば、靴を履くこともできません。
つめの長さの理想は、『手のひら側から指先を見たときにつめが出ていない、手の甲(こう)側から見たら指先の肉が出ない状態』です。特に、つめの両角(もろずみ)を切り過ぎないようにしてください。
深づめの予防には、つめをつめ切りでカットするのではなく、『つめ用のやすり』でこすることです。
実践してみてください」
確かにやすりを使うと、指先の肉がガードして深づめになるまで削ってしまうことがありません。
■鼻毛が伸びて恥ずかしいので抜いています
取引先の男性(29歳)の田中氏が、鼻毛についてこう言います。
「小さいときから鼻毛が鼻の外へ出て困っていた。切る程度では追いつかない。マナーのためにも、3日に1回は抜いています」。先生、そうなのでしょうか?
はざの先生「ダメです。鼻は呼吸をする部位です。気管支にほこりやばい菌が入るのを防ぐという役割があるのですから、抜いてしまってはその役割が果たせません。
また、抜いたあとに生えてくる毛が鼻の粘膜を傷つけて炎症を起こすこともあります。ですので、外へ出てきたら、その分だけ切るようにすればいいでしょう」
■足のニオイは、どうしたらいい?
足のニオイが気になる裕樹君(27歳/公務員)。どうしたら良いか分からずごまかしているそうだが……。
はざの先生「足のニオイの原因は、足の古い角質にニオイ菌が繁殖したり、汗が靴の中で蒸れてしまったりすることにあります。
靴を履く時間が長い場合は、時々は靴を脱いで足を風にさらし、足の指を伸ばすなどして指の間の汗を飛ばしてください。洗う環境があれば、水で洗います。
私がビジネスマンたちにおすすめしているのは、マイソックスを持ち歩いて、1日に2~3回ほど履き変えること。これだけで随分と足のニオイは軽減されるでしょう。
水虫の対策、予防にもなります」
■制汗剤はかければかけるほどよい?
はざの先生「やみくもに何種類ものスプレーを何度もつけずに、体質に合った1本を選んでください。つける前にはできればシャワーをするか、難しければ、ぬれタオルなどで汗をふきとります。さらに、スプレータイプの制汗剤は、同じ部位に3秒以上吹きかけないようにしましょう。
それ以上かけてしまうと、薬剤が肌につく量が多くなり、汗腺の穴を防ぎかねません。また、帰宅後にはすぐにふき取るようにして、お風呂では洗い流すようにしましょう」
体質や目的に合ったタイプを選ぶ、そして、つけすぎないことがポイントです。
これまで、深く考えずにこれでよいと解釈していた清潔習慣の数々。はざの先生のアドバイスのおかげで、思い込みが多いことに気付きました。今後は、正しい清潔習慣を身に付けたいものです。
監修:はざの比呂江氏。はざの皮膚科院長。大阪市都島区医師会副会長。レーザーによる抗加齢治療に定評がある。はざの皮膚科は大阪市都島区。JR・京阪電鉄京橋駅徒歩5分。TEL:06-6354-6877
(阪河朝美/ユンブル)
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